ブラック・ファイル 野心の代償のレビュー・感想・評価
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悪い意味で意外な結末
設定がおもしろく見入ってしまいますが、途中で犯人とその目的等ストーリー展開が読めてしまう残念仕上がり。ポスターの人物を消去法すると一瞬…
アンソニー・ホップキンス、アルパチーノと名俳優を無駄遣いした感がある映画でした。ラストの奧さんのイメチェンはなかなかいい演技だったので、そこはよかったかな。
肩透かし
どうにも緩慢な編集だった。
あんなラストになるのなら、中絶のダメージをそんな細かに表現しなくてもいいのに…。
法廷サスペンスかと思ってみてるから、そのエピソードをしつこく語られるのが違和感と不快感しか残さない。
まあ、表層的には難解な謎に見えて実は至極有りがちな動機だったりする肩透かし感も半端ないんだが、あの両巨頭がこの作品というか内容にガッツリ絡んでるようには思えず、とんだミスディレクションもあったもんだと溜息。
そして
黒幕が主人公を殺害する理由がさっぱり分からない。
彼が持ってきた案件への解答は2分で終わる。
そんな大した事でもないのだ。
何かの罪を着せられるわけでもない。
愛人殺害は元々、黒幕が仕組んだものではないし…。
殺す手間が省けた程度のものであるように思うのだ。
なぜ、主人公が槍玉に挙げられてんのか、さっぱり分からん。
あの暗殺者もピックアップしてみた割には何の背景も語られなかった。
むしろ名前があるだけで邪魔だったな。
こいつの命に限界があろうがなかろうが、物語には関係ないんだから、余計な設定を印象付けるんじゃねえ、鬱陶しい…。
なんか、編集も含めチグハグ感が多い勘違いサスペンスであった。
ストーリーのまとまりはあまり感じられないものの、場面場面では人の心...
ストーリーのまとまりはあまり感じられないものの、場面場面では人の心情がわかりやすく描かれていて楽しめた。
どの人も狡猾で、実は一番純粋だったのは、1番悪く悲しく描かれていたエミリーではないかなと。
起用キャストを楽しむだけの映画
ダメダメ邦題の典型なので、原題"Misconduct"(不正行為)で受け止めた方がいい。製薬会社の薬害問題における、"臨床実験の偽装"、"証拠隠ぺい"から始まり、その訴訟の弁護団の"証拠の不正入手"、関係者の"不倫"、"誘拐による身代金要求"と、ありとあらゆる"Misconduct"がデパートのように並ぶ映画。
最後まで黒幕が分からず、サスペンスらしいジャンル映画だが、ネタもありがちオチも普通。
なので、アル・パチーノ(76)とアンソニー・ホプキンス(79)の初共演という側面が広告コピーになるのは仕方ない。その存在感はさすがで、古参の映画ファンとしては嬉しいが、若い人には単なる"おじいちゃん"。どちらも会社組織のトップ役が似合うが、最近のアンソニー・ホプキンスは「ハイネケン 誘拐の代償」(2015)、「アウトバーン」(2016)と、そんな役ばかり。
また、イ・ビョンホンが殺し屋役で出ているのも、日本ファンには嬉しい。監督は日系のシンタロウ・シモサワ。プロデュースや脚本などはあるが、本作が初監督作となる。
あくまでも主役はジョシュ・デュアメル。「トランスフォーマー」シリーズのレノックス大佐である。主役はシャイア・ラブーフからマーク・ウォールバーグに交代しているが、米軍を指揮するレノックス大佐は、次作(第5作)で帰ってくる。つまりバンブルビーの次に出演数が多いということ(笑)。
やっぱり外郭しか楽しめるところのない作品。
(2017/1/14 /新宿ピカデリー/シネスコ/字幕:高内朝子)
事件の全容が決着したかに見えて、何度もひっくり返されていくラストにびっくり!
一見すると巨大製薬会社の不正行為を暴く弁護士の活躍を描く作品に見えてしまうけど実は、ドロドロした人間ドラマであり、浮気の代償というものが時にこんなとんでもないことになるのかと思い知らされる痛烈な作品です。
野心家弁護士の主人公は、巨大製薬会社の不正行為を暴くため、その会社社長の愛人であるブロンド美女から、機密ファイルを受け取ります。しかしこの美女はとんだ喰わせもの。元恋人だった主人公を誘惑するのです。まるでパンドラの箱が開いたように、その出会いをきっかけに、人間達のありとあらゆる欲望<出世欲・金欲・独占欲・愛欲…>がむき出しになって主人公に襲いかかり、その人生は予想もつかない意外な展開に巻き込まれていくことになっていきます。
その美女が謎の死を遂げます。主人公は弁護士としての出世どころか殺人容疑者の濡れ衣を着せられ、警察に追われる身に。警察の捜査を巧みにかわしつつ主人公は、美女殺害の真相を求めて、製薬会社社長宅に侵入します。直接対決するシーンは緊迫感抜群でした。
それで一見落着したかのように見えた本作。しかし主人公は全然納得せず、さらには主人公を付け狙うヒットマンがその正体をあらわにするのです。
製薬会社の不正隠ぺいも、社長の愛人殺害も、いかにも悪そうなアンソニー・ホプキンスが当然関与していそうに見えます('◇')ゞ
ただその陰で善人面してほくそ笑む黒幕の存在がいるからこそのヒットマンの暗躍なのでしょう。
本当に意外な黒幕。そして自殺説も浮上する美女殺しの意外な真犯人には、ぶったまげました。事件の全容が決着したかに見えて、何度もひっくり返されていくラスト。これは全く予想不能などんでん返しだけど、言われてみれば納得の結末でした。
物語は、全米を牛耳る巨大製薬会社 ピアソン製薬の悪事から始まります。ピアソン製薬は、CEOアーサー・デニング(アンソニー・ホプキンス)の下、新薬の治験結果を捏造し、多額の利益を得ていました。メディアから激しい追求を受けていましたが、決定的な証拠が無く、その不正行為は野放しのままだったのです。
一方ベン・ケイヒル(ジョシュ・デュアメル)は、ニューオーリンズにある一流弁護士事務所に勤める野心家の弁護士。医師として激務に励む妻シャーロット(アリス・イヴ)とともに暮らしていました。でも、流産をきっかけに夫婦仲は冷え切っており、仕事に打ち込むことでその悲しみを忘れようとしていたのです。
そんなある日、ベンのSNSに一通の友達リクエストが届きます。相手はエミリー・ハインズ(マリン・アッカーマン)でした。男なら誰もが振り向く金髪美女で、ベンの元恋人だったのです。友達リクエストを承認すると早速メッセージが届き、10年ぶりの再会を果たします。ベンはそこで思いもよらぬ事実を知ります。エミリーはピアソン製薬に勤めており、CEOのデニングとは愛人関係であるというのです。さらに、不正行為の決定的な証拠である機密ファイルを渡すと持ちかけられます。世間の注目を浴びている事件を担当し、勝訴すれば、昇進するだけでなく知名度も格段に上がるだろうと、ベンの野心に火がつきました。
機密ファイルを受け取るためにエミリーの部屋を訪れるベン。そんな彼をエミリーは妖艶に誘います。誘惑に負け、キスをするふたり。しかし、ベンは我に返り、機密ファイルを手に部屋を後にします。 翌日、ベンは弁護士事務所の代表チャールズ・エイブラムス(アル・パチーノ)に、ピアソン製薬に対し訴訟を起こすよう持ちかけます。機密ファイルを提示し、「正義のためなら手を汚せる弁護士が必要」と熱弁するのです。彼の熱意を認めたエイブラムスは訴訟に同意。慌ただしく準備が始まります。
しかし、この訴訟をきっかけにベンの周囲を謎の男(イ・ビョンホン)が嗅ぎまわり、訴訟から手を引かなければ妻シャーロットに危害を加えると脅迫を始めるのです。また、デニングのもとには一通のメールが届き、そこには血だらけになったエミリーの写真とともに「12時間後に女を殺す」というメッセージが添えられていたのでした。
ベン、デニング、エイブラムス、謎の男、シャーロット、エミリー。それぞれの欲望と野心が絡み合い、人生の歯車が狂いだします。騙し合いに翻弄されたベンがたどり着く、戦慄のラストとは―?
試写会で良かった…
試写会で観ました。
こんなに豪華キャストで華々しく飾っているのに、
キャストの魅力をもってしても、何も埋めることが
できないほどクソつまらん映画が存在するのかと
驚愕するほどつまらなかったです……。
パチーノもホプキンスもビョンホンも、
本当に台本を読んで引き受けたの?なんで?
と、映画を見ている最中そればかりが
気になってしまいました……。
監督さんが一緒に仕事をしたくなるような
物凄い人格者とか??
余りにもどうにもならない映画だったので、
もしかして私が何か重要なメッセージを
受け止め損ねてる?と不安になりました。
話も粗々ですが、キャラも粗々、設定も粗々
……こんなに何もかも粗々の映画に、
お金と時間をかけて映画を作れる人がいるのかと、
別の意味で映画業界の奥深さに感動するほどです。
「ドンデン返し」をアピールポイントにしていますが、
そのドンデン返しも「……ふーん」という感じで、
チラシにあった「戦慄のラストがあなたの人生も狂わせる」
とか、別にこんなチープなラストで狂わないですから。
キャッチに「先の読めない衝撃のサスペンス」とあるのですが、
先が読めないのは、展開が巧みだからじゃなく、
単に意味のない伏線が多すぎるからでしょ……。
※※※ここからあらすじに触れるコメント※※※
主人公の行動がいちいち突拍子もないのは
もうここを否定すると話が進まないので
置いておいて、ビョンホンの存在の意味が不明。
ミステリアスとか謎……と言うより「不要」って感じ。
結局は薬害に苦しんだ、ホプキンスに恨みを持つ人
なのかな?と思うものの、ではなぜ執拗に
主人公を攻撃するのか……??
しかも結構関係ない人(主人公の愛人の隣人)に
too muchな暴力を振るうし……意味不明。
口封じで殺すなら、もっとサクッと消すのでは?
あの殺し方は怨恨でなくては成り立たない激しさ。
※※※見逃せない突っ込みポイント※※※
窓枠から逃げ出す時に腹を縦に切った主人公が
接着剤で傷口を塞ぐシーン……アレ要りますか?
腹を切る意味も、それを接着剤で塞ぐ意味も、
全く分からない無駄なシーンにしか思えないのですが。
主人公のタフさを演出したかったのかなぁ??
しかも塞いだ直後に全力疾走って……。そんなに
リアリティなく扱うならますます要らんエピソードでしょ。
ビョンホンが主人公を拉致る直前、
街中でバイクに乗って主人公の前に現れますが、
無駄にバイクを吹かすシーン……要らんでしょ。
そもそも拉致る意味も分からん。
最終的に消すのが目的ならわざわざ拉致って
教会まで運ぶ意味がないし、妻を殺すシーンを
見せて苦しめたいのだとしたら、素朴に「なんで?」って感じ。
こちらも、余程の怨恨がなくては成り立たないシーン。
何でビョンホンはあんなに執拗な負のエネルギーを
撒き散らしてるの??
主人公&妻がビョンホンに拉致られたシーン。
舞台となる教会で、主人公と妻の間になんか地下に
続くような穴?がありましたよね? アレは何?
あそこに入れて蓋をしてしまうのか、首でも切るのか
と思って見守っていましたが、最後まであの穴は利用されず……。
主人公の偽装工作を手伝う協力者のハッカー。
アイツ要ります? ビョンホン同様、要らないよね。
主人公夫妻が子供を流産で失っているエピソード、
要ります?? 何にも生かされてないし。
何かいちいち「意味のない余計なもの」が多くて……。
蛇足に少しずつ栄養取られて、本体がしょぼしょぼに。
※※ここからネタバレに相当するコメント※※※
「味方だと思っていた上司が実は最大の敵だった」
というのは話の骨子として面白くなりそうなタネでは
ありますが、いかんせん料理の仕方が不味すぎる!
試写会だったからギリ許せますが、良かった、
お金払ってなくて。
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