「人生賛歌と共にウーマン・リブ運動の多面性が…」ガープの世界 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
人生賛歌と共にウーマン・リブ運動の多面性が…
冒頭の浮遊する赤ちゃんの豊かな表情の
タイトルバックには驚かされる。
鑑賞後に振り返ると
主人公の豊かで波瀾万丈の人生を
彷彿させていたかのようにも思えた。
そして極端に早い話の進捗を上手く処理した
ジョージ・ロイ・ヒル監督の
手腕により、全く飽きずに鑑賞が進んだ。
初劇場公開時の記憶では、
家庭や性的好奇心を通しての人生賛歌の
イメージだったが、
再鑑賞では、
ウーマン・リブ運動への攻撃は元より、
被害者に倣った自傷行為や、
活動の原因となった被害者本人からの
運動への拒絶、
また自傷行為から救いたいとの思いの
主人公への運動員からの攻撃等の
驚きの連続で、
女性に対する暴力撤廃運動等に関して、
複雑に入り組んだ多面的で難しい要素のある
ことが伝わってきた。
しかし、私にとっての最大の収穫は、
今年、ウディ・アレンの「インテリア」で
再び出逢えた私のスクリーンの恋人の一人、
メアリー・ベス・ハートとの
改めての再逢だったかも知れない。
「インテリア」での彼女よりも
更に素敵だった。
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