「ジョン・リスゴー!」ガープの世界 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョン・リスゴー!
ビートルズの「When I'm sixty-four」をBGMに赤ん坊が何度もジャンプするオープニング。しかしまぁ、本人もだけど、ガープの周りは変わった人間ばかり。大学に入ったら入ったで変わった性格がそのまま育った感じ。もちろん母親が一番変わった性格。レスリングコーチの娘ヘレン(ハート)に興味を持ったはいいが、幼なじみのクッシー(ジェニー・ライト)とセックスしているところを見られちゃうし・・・
ガープが作家を志すと、母ジェニーも負けじと自伝を書く。それがウーマンリブの代表格としてもてはやされベストセラーに。なぜだか大人になってからは少年時の奇行も気にならないほどになってきた。そこで登場するのがフットボール選手から性転換したジョン・リスゴー!彼(彼女)の演技は自然そのもの。大女というのが気になるだけ(笑)。
家族の絆にも危機が訪れる。妻ヘレンの浮気が原因で帰宅しようとしたガープがその浮気相手の学生の車に追突。運悪く、ヘレンが男にフェラしていたので男のペニスは食いちぎられ、ガープの次男ウォルトも死亡。長男ダンカンは片目を失う。哀しみに暮れるかと思いきや、母ジェニーが選挙運動に参加することでまた一波乱。彼女は演説中に何者かに狙われ、凶弾に倒れたのだ。女性人権運動も過熱気味。エレンというレイプされた少女の真似をして舌を自ら切る女性が出てきたのだ。ガープはその批判文を小説にしたため・・・
最後にはガープも幼なじみのプーに銃殺(ヘリで病院に向かうだけだからどうなるか不明)。何とも言えないあっけない幕切れにこの物語の本質を見失いそうだ。心理学的に興味深いシンボライズがあったり、フェミニストという概念に対する皮肉?があるかのような。