「スパイアクションとラブストーリーの見事な両輪」マリアンヌ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイアクションとラブストーリーの見事な両輪
ブラピとマリオン・コティヤールって美男美女が揃えばそりゃあ画的には何も問題ないですよね。そこはきっちりクリアを果たして、さあ、この二人で紡がれるストーリーはどうか!?と。そういう興味本位で観に行ってきましたが。まーたこれがねえ、本当に秀逸というか。
スパイアクションとラブストーリーが見事に両輪としての役割を果たしてます。アクションが割とエゲツナイというか、バンバン殺しまくっちゃってて、そこの思い切りも良いなと。
まあ戦時中が舞台ですからね、常に血生臭くて、倫理観も有って無いような世界。そこで至って真っ当な男女の恋愛が紡がれていくという。普通なら相反するというか、一見結びつきにくい「戦争の任務による非人道的な行動」と「普通な恋愛感情」の要素が、こうもうまく引っ付くかと。
エクスターミネートなアクションを経て「異常な事態、死線を超えたからこそ、恋に落ちた二人」的な(自分でも何言ってるか分かりませんが)?的なラブストーリーへの転じ方がお見事。
だから後半の妻マリアンヌにかけられたスパイ容疑により、あちこちの思惑が交差する怒涛の展開に雪崩れ込んで行くのも、前半の二人の馴れ初めを丁寧に描いているからこそ、観客側の気分も盛り上がり、ドラマは更に重苦しくなり、そして二人の感情の動きが愛の一方向で進む故の切なさというか、切ないけど美しいというか。
あのラストはたまらんもんがあります。
いやあ、非常にまとまらない文章ですいません。が、まあそういう感じです。素敵な映画でした。
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