「蜘蛛の子を散らす」牝猫たち いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
蜘蛛の子を散らす
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ロマンポルノの制約上とはいえ、やはり70分程の上映時間だとどうしても中身が深く切り込めないのは仕方がない。それに不必要な濡れ場も又、今作品は足枷になってしまっているのではないだろうか。
監督作品の『凶悪』のあの重々しい世界観を期待したのだが。
ただ、もう一つの救いようのない不条理みたいなものはベースとして感じられたので、そこは救いである。
3人のデリヘル嬢の群像劇なのだが、それぞれの女達の物語も又色々な問題が孕んでいてそれが並行に提議されているものだから、一体どれを主眼にすればいいのだか迷ってしまい、却ってそれが一種の軽さを醸し出しているのは勿体ない気がする。
高齢化問題、幼児虐待、引きこもり、貧富の差、etcと、現代日本の負の現場を映し出しているのだが、何かもっと絞り込めなかったのだろうかと思うのは自分だけ?
お爺さんの首を絞めながらの女性上位の腰のグラインドは、女優魂がビシビシ伝わったので、その方に一等賞を(汗
あ、あと、とろサーモンの村田氏のふてぶてしい役柄は、中々様になっていてチンピラ芸人っぷりが堂に入っていたのを忘れないでおこう。
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