劇場公開日 2017年3月3日

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「イーグルダイブで満足なんだよ」アサシン クリード 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5イーグルダイブで満足なんだよ

2017年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

原作ファンからはNG評価の嵐だった為に劇場で観る事を躊躇してはいたけれど、予告編のイーグル・ダイブに鳥肌が立ったのでIMAX 3Dで観賞。
ストーリー展開、原作ゲームに対する準拠性はまず差し置き、劇場で観て損をする作品ではなかった。
中世時代スペインの砂埃舞う風景と2016年現代とのコントラスト。勢いのあるアクションも楽しめたと思う。本作に見事にミスマッチしたパンキッシュな音楽がちょっと笑えてしまうのだが。

ただ、ゲーム映像を観ていた身として見るとやはりアサシンであるにも関わらず暗殺シーンが1度しかなかった点について不満を抱く。アニムスにより中世で体験するシーンの殆どが逃亡(追いかけっこ?)ばかりのような…。オーディエンスが観たかったアサクリって、ここじゃないんじゃ?暗殺者というよりは、泥臭いフードをかぶった盗賊という表現がぴったりになっていた。
また、主人公の父親が母を殺害→いきなり30年後、死刑囚となった主人公の死刑執行というぶっ飛んだ展開。ここは原作の既知に関わらずついていけない…。
施設の人間達もアサシンの末裔でなおかつ施設にとっては用済みのキャラクター達なんだろうなというのは分かったけれど、彼らが主人公にとって友好な存在なのかが本当に最後まで分からなくて(これからどうする?の台詞が聞けるまで分からなかった程)う~ん、何だったんだろう という感想が後味悪く残る。食べ物のリンゴを取り上げようとする若いこのシーンも恐らく無意味。

原作のにわかファンからしてみればイーグル・ダイブと派手なアクション、そして何よりあのフーディーなアサシンファッションが実写で観れただけで大満足!しかも、マイケル・ファスベンダーが主演なんて…!!と言いたいけれど、作品を知らない人、そしてゲームのコアなファンからは決して良い評価は下らないだろう、と思わされる映画であった。

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幸ぴこ