「語り尽くせぬ一作目、ここからの期待」GODZILLA 怪獣惑星 dekamoさんの映画レビュー(感想・評価)
語り尽くせぬ一作目、ここからの期待
ゴジラが人類にとって普遍的な偉大なものとして語り継がれることに意義があると思う。
公開規模も小さく観客も入ってない様子だった。
ポリゴンピクチュアのCGアニメで描く意味はテクノロジー、機械を使った戦闘にある。どうしても手描きアニメと比べ人の感情が描きにくいと思う。しかし、物語の面で感情が爆発する状況にキャラクターを追い込むことで補ったように思う。
生き延びた4000人にとっての20年ぶり、破壊王ゴジラにとって2万年ぶりの再会、そして、大地の奪い合い。この終盤へ向かうまでの流れが丁寧で確実に感情を高めた。
無口に佇むゴジラの行動が示すことはなんなのか、考えさせる一撃後の姿に見惚れた。容姿はどこか猿っぽい顔で異常に筋肉が発達したような肉体だった。
日本のロボットアニメの系統か、人類のテクノロジー、ゴジラの殲滅ロジックは面白かった。資源とか技術の源は十分に説明されない点はあるが、即時にデータが解析され作戦に変わっていくテンポが楽しめた。この最中、女の子の、強くなりたいんです。と、おっさんの、こんな時祈る神様がいる種族が羨ましいよ。というようなセリフは名言だった。
最近のSFバトルものは女性が戦うトレンドがある。メインの女性が一人しかいない点は前時代的に感じた。が、この一人が局面で、強くなりたい。と声にすることで語られた物語も感じた。
中盤から指揮を執る主人公のリーダー性、誰よりも強い意志を持ち、自らが体を貼り、的確な指示が出せる。まず通信を維持させるための指示をしたのがスマートだと思った。
3部作の一作目としてエモーショナルで華やかでかつ状況が描かれていてとても良かったと思う。
パシリムかエヴァかもののけか、そう感じさせる部分も楽しめた。