「地雷ではない」GODZILLA 怪獣惑星 よもぎさんの映画レビュー(感想・評価)
地雷ではない
アニメ版ゴジラ・3部作・上映時間約1時間半と、中々の地雷臭を感じましたがゴジラとあっては観ないわけにいかず恐る恐る鑑賞しました。結果としてはシン・ゴジラを仮に満足度100、地雷判定ラインを30とするなら65から70という感想です。
人に勧める程では無いけど、観に行くと言う人を止める程では無いです。
世界観は前情報通りゴジラの脅威に屈し地球から逃げ出した人類が再度地球へ戻り、地球を取り戻すためにゴジラと戦う事を決意するというもので、過去のゴジラ作品と比べて相当SF感が高いです。
ゴジラのスペックはシン・ゴジラが可愛く見える程の神話級超常生命体。地中貫通型爆弾どころか熱核兵器も全く通用しません。
3部作の1作目なので今作ではゴジラの強さを前面に押し出した構成という事もあって、正直完全に無理ゲーです。ガンダムを相手にこちらの武装は竹槍と豆鉄砲くらいしか無い感じです。
絶望的ストーリー展開に定評のある虚淵氏が脚本を担当しているだけあって、本作内では人類に一縷の望みを持つ隙すら与えられません。あくまで2部以降ありきで見る作品ですね。
「ぼくのかんがえたさいきょうせいぶつ」を地で行くようなゴジラの性能はロマンの塊で、CGを多用した宇宙船や兵器の描写もカッコよく男の子魂くすぐられます。
ただ、キャラクターの顔に関してはトゥーンレンダリングのテレビゲームみたいな感じでかなり違和感がありました。最近だとゼルダの伝説ブレスオブザワイルドやファイアーエムブレム無双とかのキャラの顔をイメージして頂けると近いかと思います。
まぁ30分も見ていれば慣れるかと思いますが、いかんせん上映時間が短いので慣れる頃には結構修羅場です。2部ではもうちょっと『アニメとして』自然な作画になっている事を期待します。
未来的な世界観も相まってイメージとしてはイエーガーの無いパシフィック・リム。
エンディング後には中々事情が気になるCパート的な描写と2部「決戦機動増殖都市」のイメージボードが見れるので最後まで席は立たないように。