劇場公開日 2017年8月26日

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「期待を完全に裏切られました」関ヶ原 TSさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0期待を完全に裏切られました

2024年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

過去鑑賞作のレビュー。

映画制作に携わったことなんて当然無いけれど、映画をつくる大変さは分かっているつもり。だから、自分が選んで観た映画について、あまり悪く言いたくはない。
しかし、この作品には完全に悪い意味で裏切られた。その裏切られたという記憶が何年経ってもずっと残っているので、敢えてレビューを書く。

原田監督の作品は、観る者を選ぶと思っている。台詞回しと場面展開は総じて早くてついて行くのがしんどい、知識がないと理解出来ない、観客に優しくない映画を撮る。それでも、題材の選び方、描き方は一流だと思う。
自分が戦国オタクということもあって、期待していた。

しかし、期待は完全に裏切られた。
敗者である三成を主人公に据えて撮った意味が伝わってこない。戦闘シーンも、半日という短時間の間の武将達の駆け引きの描き方が薄いように感じる(一応、島津や小早川の場面は描かれてはいたが・・・)。
そして有村架純の忍者役の演出はどうみても余計だった。原作にあったとしても、もっと違う描き方があったはず。

原田監督の他作品と比べても台詞が非常に聞き取りにくい。オタク知識があるのでなんとか脳内補完できたが。リアリティに拘り過ぎたのだろうか?聞き取れない、理解出来ない台詞を役者にしゃべらせるなら、最初から台詞がない方がよっぽどいい。

唯一?の評価ポイントは役所広司の家康と平岳大の島左近の演技。特に島左近は「三成に過ぎたるもの」を体現できていたと思う(まあ、それもアクションシーンで、だけども)。

残念だが、悪い意味で多分ずっと記憶に残ると思う。
原田監督のリベンジを期待する。

TS
kazzさんのコメント
2024年9月23日

原田眞人ねぇ…
画作りは上手いんですけどね。あれだけ迫力ある映像を作れるんですから。
他人の意見をあまり聞かない人なんじゃないでしょうか。自分が要ると思ったシーンは削らない。(編集は息子さんです)
「検察側の罪人」も「燃えよ剣」も似たようなものでした。
ご本人は大傑作を撮ったと自負してると思いますよ。
でも、どれも製作費は大きいと思います。お金は出るんですから、プロデューサーからの評価は高いんでしょうね…

kazz