「太閤に、過ぎたるものあり?」関ヶ原 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
太閤に、過ぎたるものあり?
義を掲げ、利に走るのが、人の常。それでも、義を貫く石田治部の潔さ、しかと見届けました。
原作未読なので、先入観なく楽しく観てました。残念なことに、私、石田の治部様も、三河の権現様にも、会ったこともなければ、話したこともないので、想像するしかないんですが、御両人、人を惹き付ける何かを、お持ちのようですね。ただ、義を執るのか、利を獲るのかが、運命の分岐点になったようです。
寝首を掻いたところで、三日天下の逆賊扱いされることは、身をもって学習された御両人。大いなる義をもって事に当たるのは、結構です。ただ、私としては、人が人を殺し合うことでしか、大儀を示せない時代の雑兵には、生まれ代わりたくないものです。壮大な合戦とは、壮絶な殺戮でしかない。スクリーンが、そう言ってました。
確かに予備知識がないと、"?"の連続かも。でも大切なのは、史実と違うとか、原作とのズレを嘆くことで、過去にわだかまるより、私達が、未来に何を伝えるかでは、ないでしょうか。何を伝えるかは、御見物の皆さまに委ねます。
さて、監督さん、次回作は、応仁の大乱どうです?。今、ブームです。前売り券と、西陣織の巾着の豪華セットを限定販売…っていくらするのよ!?。
追記
「クライマーズ ハイ」もそうですが、監督さんのセリフまわし、言葉を伝えるのでなく、現場の空気を伝えるもののようです。それと上方の人が、薩摩の方言を理解出来なかったのは、ウソではないと思います。現場の混乱と狂躁から歴史は創られる、そんな監督さんのスタイルに、ご理解頂けたら幸いです。
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