劇場公開日 2017年8月26日

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「本物さながらの戦国時代」関ヶ原 Chronoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5本物さながらの戦国時代

2017年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

賛否両論あるようだが、個人的には良かった。

確かにこの時代の歴史や人物を知らないと全く分からないと思う。少なくとも大河で官兵衛や真田丸を観てる程度の知識量は必要。これを観て戦国時代を勉強しようと思わない方がいい。各武将の説明などほとんど出てはこない。知ってること前提で話が進む。

あと早口&方言で何言ってるか分からない部分も思った以上に多かった。シンゴジも早かったけど、あっちはちゃんと聞き取れたのに対して、関ヶ原では自然な話し言葉&方言なので聴き取りが難しかった。ただ、作品の出来に関しては些細なことだと思った。

内容は三成と家康の人間ドラマに重きが置かれていた。司馬遼太郎原作なので、そうでしょうね、と。展開は早い。戦国武将や時代背景の知識が無いと置いて行かれる。

とても良かったのはリアリティの追求にあったと思う。まるで戦国時代をそのまま撮ってきてダイジェストにしたよう。西軍を主役とするとどうしても家康が悪く見えるのはご愛敬だけれども、当時の戦はこんな感じだったのかとか色々思うところがあった。役所版家康も良かった。

特に三成のキャラは良かった。実際こんな「純粋馬鹿」だったんだろうな、という感じ。恋愛に関しても、決して常に冷徹な人では無かったという演出であって、悪くなかったと思う。

2時間半では細かいところまで描けていなかったので、2部作にしても良かった気がするが、とりあえず、これはこれで非常に良かったように思います。

Chrono