劇場公開日 2017年8月26日

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「個々の映像は素晴らしい。だが、全体は盛り込み過ぎで消化不良。」関ヶ原 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5個々の映像は素晴らしい。だが、全体は盛り込み過ぎで消化不良。

2017年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

司馬遼太郎の小説の映画化作品。

うーん。あまり司馬遼太郎の本は読んだ事は無いですが、なんか、司馬遼太郎っぽいなと思ったらだめでしょうか?

いや、個々の映像は素晴らしいんですよ。俳優陣も、岡田君に役所さん、そして平さんと、時代劇の経験が豊富な方々で、所作にも不自然さは無いし、映画と言う事なので、衣装や背景にも(たぶん)お金をかけて良いものを使っている。なので、個々のシーンは、大河ドラマを凌駕する様な、非常に質の良い時代劇映像なんですよ。

でもね。でもね、通してみると、何かモヤモヤとしっくりこない気がするんです。なぜなのか。ここからは、完全に個人的な主観ですが、盛りだくさんの内容の司馬遼太郎の原作のすべてを映像化しようとして、映像に詰めきれなかったんじゃないですかね?だから、なにかぬぐい切れない違和感を感じる。

それと、これは好みの問題ですが、初芽を軸としたラブの話なのか、あるいは、三成の義を通そうとする話なのか、なんか焦点がボケていた感じもします。まぁ、ここで不必要に、初芽とのラブの話に重点を置いてしまうと、誰も期待していないので、完全にダメダメになってしまったとおもいますけどね。

でも、かなり不勉強でした。初芽って、司馬遼太郎の創作だと思ったんですが、インターネット上の情報によれば、本当に居たんですね。正直、このあたりの歴史の知識は、昨年の大河ドラマ『真田丸』によるところが多いので、真田家の話は厚いかもしれませんが、それ以外のところは薄目かも(笑)。でも、『真田丸』見ていて良かったですよ。三成と大谷刑部の友情は、あれで学びましたからね(笑)

最後に。繰り返しになってしまいますが、個々の映像は素晴らしい。でも、通すと?と言う、ちょっと残念な感じでした。

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勝手な評論家