「大きなプロジェクト」オトトキ Sayaさんの映画レビュー(感想・評価)
大きなプロジェクト
THEYELLOWMONKEY再集結の一年間を追ったドキュメンタリー映画です。
『TYMS PROJECT(イエモンの再集結プロジェクト)』という、とてつもなく大きなプロジェクトについてメンバーのインタビューも交えながら淡々と撮られています。
・ただ再集結したからOKという風にはしたくないという想い
・よりバンドを良くしていくためにメンバーとスタッフが手探り状態で試行錯誤している姿
・その中でプライベートでの大きな出来事
や多忙なスケジュールによる体調や気持ちの変化の中でプロとしてステージに立ち続けること
・そしてTHEYELLOWMONKEYは家族であり、これからもその関係は続いていくこと
がざっくりとした流れかと思います。
最初の代々木(再集結一発目のライブ)の舞台裏はかなり緊張感が立ち込めているのが伝わってきますが、
最後の方になると、だいぶなごやかな楽屋になっているのがわかるので、
そういったところでも1年間の変化の程がみてとれると思います。
メンバー個人のプライベート写真(家族写真)や、かなり昔のライブ映像も観ることができるので、ファンの方はそれ目的で観るのも楽しいでしょう。
そしてメンバーのインタビューを聞いていると、全員メンバー想いなことが伝わってきます。とある場面でヒーセがメンバーをハグするのですが、なんて心があたたかいんだろうと自然と涙がでてきました。
きっと特別ファンでなくても、観たあとはメンバーのこと好きになると思います。
個人的に印象的なシーンは、
横浜アリーナでロビンがステージから降りて客席の隙間を歌いながら歩くシーン。
無数の手が歓迎している一方、どんどん暗い奥の方に進んでいく姿は、何かを掴みにいっているのか、それとも何かから逃れたいのか、そんな風に感じて考えていました。
あとロビンの声が出なくなったCDJの裏側も撮られています。
メンバーの心配している様子や観客への気遣い(ここのエマの立ち振舞いが素晴らしい)、スタッフや関係者の緊迫した様子など、観ているとこちらもその場にいるような気持ちになります。
なんでこのタイミングで?と思わずにはいられないですが、これもまた運命だし、きっとこれからもこのバンドは素晴らしい出来事も大変な出来事も待ち受けているでしょう。
でもその出来事すべてがメンバーを刺激させ、更なる高みへとバンドが成長していくんだろうし、これからもずっと応援していきたいとこの映画を観たことでより強く思いました。