「線路寝男やるやん、良い奴やん」NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
線路寝男やるやん、良い奴やん
近年のリモートドラマを彷彿させる、パソコン画面上で進むオープニング。
大学合格を親に言い出せなかったり、好きな男の子にあっさりフラれたりと、「なんだかなぁ」な生活を送っていた主人公が、ネット上での危険な"ゲーム"「NERVE」にのめり込んでいくという現代のネット社会に警鐘を鳴らす一作でした。
NERVEは危険なことをライブ配信し、成功すると報酬が貰え、自分のライブの試聴者を増やそうというゲーム。
その様子は、現実社会のネットに通ずるところがあります。
バカッターや炎上商法がゲームで正当化されたらと考えると…
初めはややネットの恐ろしさが見え隠れする程度(ミッションもまだ可愛い物)ですが、次第にどんどん過激になっていき、少しでもチクったり、つまらなくなったりすると掌を返したように襲いかかってくる、一度堕ちたら抜け出せないネットの恐ろしさが、よく表現されていたと思います。
NERVEの仕組みは詳しくは分かりません。
下着で高級百貨店を駆け回る所は面白かったです。
全体的な色合いがネオンのような感じでテンポも良いので観やすく、現代的な感じがして新鮮でした。
決勝戦は特にネットの集団の怖さが顕著に現れていて、どうなることやらと思いましたが、空砲からのハッピーエンドで良かったです。
ハッピーエンドだったということもあって、ネット社会は上手く使えば、とても便利で良いツールだということが伝わってきて、希望のあるラストでした。
昨今誹謗中傷など様々な問題がありますが、この映画のように、少しでも優しい世界になることを望みまずにはいられません。
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