「レプリカントは悩んでいるのか？」ブレードランナー 2049　mankainosakuraさんの映画レビュー（感想・評価）

壮大な映像とその世界観は迫力があるが、レプリカントの悩み、苦悩が、人間が経験することのない悩み、苦悩のように思われるので、今ひとつ、物語に入りこめない。一寸、残念。

描こうとするテーマが、人間の思いを揺さぶる内容にならずに、感情移入し難い作りものになっている。「猿の惑星」の知的な猿は、人間ではないが、人と同じように悩んでいると感じる。しかし、「プレードランナー2049」のレプリカントは悩んでいるのか？ 悩んでいるふりをしているのではないのか？ と感じる。

また、レプリカントが人類に極めて近いように精巧に作られる程に科学技術が極めて進んでいるにもかかわらず、他の科学技術が余りに進んでいないので、物語の設定がアンバランスになっているのもストーリーに入り込めない一因だろう。