「ビーフカツ」ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 ガブさんの映画レビュー(感想・評価)
ビーフカツ
二宮くん、西島さん、料理が好きという事で気になっていた作品。
料理料理しているのかと思いきや意外とミステリアスな雰囲気で感動も味わえた。
一度食べた味は忘れない絶対味覚の料理人、佐々木充。
料理好きな私としてはこんな舌が欲しいものである。
料理を再現すれば100万円!!
その報酬の高さと料理人としてのスタイルに味沢匠を思い出す。
ぼったくるなとは思いつつも、そこまでしても食べたいという人の願いを叶え感動を与えられるなら安いのかもしれない。
そんな彼に中国から依頼が舞い込む。
料理を作るのではなく、とあるレシピを探して欲しいという謎めいた依頼だ。
レシピ探しなら探偵を雇って探させればいい、料理して欲しいならレシピを見つけてから彼を呼べば良かったのに。
でも、これは多分、仕組まれた何かだ、、、出会う人々の反応をみてそう思った。
マイケル・ダグラス主演の『ゲーム』という作品があるが、そんな雰囲気が漂っている感じがする。
山形と充はよく似ている。
レシピの足跡を辿りながら充もそう思っていただろう。
親戚か?子か孫か?
展開は想像通りだったが、その中の人の想いに涙した。
妻が亡くなっても尚、料理を作ろうとする山形をみて呪いのレシピだと言っていた将校がいたが、あれは彼らなりの弔いのスタイルだろう。
出来上がった思い出のビーフカツを食べながら泣いてる彼らの表情がそれを物語っている。
いつでも再現できたのに一度も作ってあげられなかったという山形の言葉が更に泣けてくる。
レシピを見つけ健に促されるように見たお母さんが付け足した最後のページ。
ここも良かった。
あの束の間、充は母と一緒に過ごした日々や愛情を思い起こしたのではないだろうか。。。
今度、ロールキャベツにお餅入れてみようかな。