「素晴らしき陳腐さ」ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしき陳腐さ
底辺に流れるのは家族愛、反戦。
実にありふれていて、陳腐極まりない。
だが、それがじわじわと心に沁みて、涙してしまう。
予告編を見た時には、
二宮演じる天才料理人が幻の料理を再現する話かと思った。
だが、その単純な予想はあっさりと覆された。
陰謀渦巻く満州での下りは見応えがあった。
戦争そのものは前面には出てこないが、
侵略戦争への怒りは強く心に入ってきた。
散りばめられた家族愛や友情もすんなり受け入れられた。
西島の真摯な姿勢も二宮のちょっとひねくれた感じも、
良く演じられていたほぼほぼ満足。
充足感を持てる作品だった。
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