「伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席」ラストレシピ 麒麟の舌の記憶 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席
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映画「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」(滝田洋二郎監督)から。
主人公は、依頼人の「人生最後に食べたい料理」を再現して
高額の報酬を得る「最後の料理人」。
実は、その設定に「?」が付いてしまったから、
あまり真剣にストーリーを楽しめなかったかもしれない。
料理とは、本当に正確にレシピどおりに作ったとしても、
本人の体調、その時の天候や温度といった自然環境、
もちろん、その土地独自の風土や、誰と一緒に食べたか等、
いろいろな要素が加味され、美味しかった、と思うはず。
だから冒頭の「料理を再現する」という設定に疑問符をつけた。
物語の軸となっている、1930年代に、満州という地で作られたとされる、
伝説のフルコース「大日本帝国食菜全席」も、
現代、日本の地で食べて美味しいかどうか、それさえわからない。
一度食べればどんな味でも再現できる絶対味覚「麒麟の舌」って、
私もそんな舌が欲しい、と思わなかったからかな、
あまり夢中になれなかった気がする。
テーマは何だったのか、周りを囲む人たちの温かさだけが
妙に引っかかった作品だったなぁ。
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