「モラルと隣人愛 真の優しさとは」幸せなひとりぼっち ソラリスさんの映画レビュー(感想・評価)
モラルと隣人愛 真の優しさとは
主人公は社会的なモラルを重要視し非常識なマナー違反、ルール違反に対する歯に衣着せぬ物言い故、頑固者扱いされているが、強いものにも巻かれない姿勢と何よりも困った人を見過ごせない、真の優しさを持った姿に、隣人から慕われ頼りにされていく様子が描かれる。主人公自身も亡き妻の言葉に導かれるように隣人との触れ合いの中に生きる希望を見いだしていくようになる。亡き妻との想い出の中に生きる希望を見い出した主人公がとても愛しくなった。
ヨーロッパが英国のEU離脱に揺れ、ヨーロッパ各国でナショナリズムが高まる中、この映画がスウエーデンで大ヒットした事に感謝しヨーロッパの良心を感じる。同時期に公開された『ミスシェパードをお手本に』にも感じたキリスト教の隣人を愛せよという倫理観が民族や宗教の違いを超えて、ナショナリズムを救済してくれるのかもしれない。
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