「武術とは格闘技における芸術だ!」拳師 The Next Dragon kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
武術とは格闘技における芸術だ!
ヤン・ヤオウー、チャン・ダーミン、ファン・ファンと出会ったリー・イーと弟のアール。犬を追いかけて見つけた廃墟を秘密基地とし、精武門ならぬ金武門と名付けた。5人は揃って優秀な武術家へと育ち、それぞれの特技を活かした部門に出場して省代表を目指す。
折しも幼児誘拐事件が連続していたが、その主犯格の一人に永華武術院出身のハー・ラーがいた。ハー・ラーは反則技も厭わない勝つことだけが信条の武闘家。同じく卒業生のグオ・ナンを騙して武術院の年少組にいる双子をターゲットにする。試合を控えているというのに、彼らは正義感から誘拐を阻止しようとするが・・・
チャン・ダーミンだけは試合がままならず、映画俳優の道を歩もうとするところがユニーク。また、ファン・ファンも家の都合でスタントウーマンを目指そうとする。『カンフー・スタントマン』を観たおかげで香港映画業界の裏がよくわかる。自分の道は自分で拓くとは言え、武術学校出身だと道は限られてくるのだ。まぁ、体育大学みたいなもんだと思えばいい。
全体的には秘密基地から始まる青春ストーリー。ライバルとは自分自身だという言葉も武道の本質をついているし、彼ら5人の金武門もやがて若い生徒たちへと継承される。剣や槍の演舞もスタントなしで、ほんまもんを見させてもらって得をした気分になった。
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