「主人公に感情移入は難しい?大切なものを守る、本当の強さ。」たたら侍 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公に感情移入は難しい?大切なものを守る、本当の強さ。
【賛否両論チェック】
賛:軟弱でも侍を目指した主人公の姿を通して、大切なものを守る“強さ”の本当の意味を訴えかけるのが深い。戦いの無慈悲さや命の尊さが如実に表れているのもまたしかり。
否:展開は結構グダグダ感が否めない。主人公の優柔不断な性格も、なかなか共感は得られないか。
命を救われた武士への憧れから、立身出世を目指した主人公が、戦という殺し合いの現実を痛感し、大切なものを守ることの本当の意味を知っていく様が、淡々とした展開で描かれていきます。
そこで同時に訴えかけてくるのは、命の儚さや尊さ、そしてそれを守る本当の強さのなんたるかでもあります。劇中で真之介が伍介に語る、
「強い心が争いを避ける。弱い心が力を持てば、それが奢りとなり、災いをもたらす。」
という言葉が印象に残ります。
この手の時代劇にしてはかなり静かで、主人公も最後まで優柔不断なので、
「想像していたのと違った・・・」
という向きもあるかも知れません。時代劇が好きな方にはオススメ出来そうです。
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