「「銀魂」だからこそ成立した笑い」銀魂 ジャンペイさんの映画レビュー(感想・評価)
「銀魂」だからこそ成立した笑い
結論から言えば、実写化は成功している。
知名度が高くかつ熱狂的ファンの多い原作であり、
ただしそのまま再現するだけでは面白味が半減してしまう「笑い」というジャンル。
そこで製作陣は、原作者からの絶妙な擁護コメントという強力な味方と、ギャグセンスに長け世界観を認識されている福田監督というキャスティングで、非常に危ういバランスを取ることに成功している。
言うなれば「このキャラはこんなことを言わない!」といった粗を探すのは非常に簡単ではあるのだが、そこは福田監督の作家性(と呼んでも差し支えないだろう)でねじ伏せる面白さがあった。
皆が比較的既に共有している世界観を、逆手にとって笑わせる。
これは人気原作「銀魂」だからこそなし得た演出だ。
俳優陣は、それこそ本気のコスプレが報われたというもの。
これだけのスタープレイヤーを揃えられるのも、主演の小栗旬という人間があってこそ。
企画からスタートしただけの上滑り感がないのは、俳優陣の関係性が有機的に繋がったからこそだろう。
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