変態だのレビュー・感想・評価
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珍作を超えたクライマックスの電撃的なカッコよさ。
イラストレーター/デザイナーで“ソラミミスト”として知られる安齋肇の初監督作。原作と脚本はみうらじゅんで、18禁ポルノ扱い。ゆるいおじさんたちがふざけて作ったと多くの人が思うだろうし、その判断は決して間違ってはいない。
が、同時にまったく予想外の快作だった。大きく四つの章に分かれ、それぞれに青春映画、濡れ場ポルノ、サイコスリラー、そして最後はとんでもないサバイバル劇。映像は強烈にカッコいいし、ミュージシャン前野健太の煮え切らない役者っぷりもみごと。
「変態」要素についてはミもフタもない脱力ギャグだと感じたが、問答無用でその先のとんでもない地平まで連れて行ってくれる凄味がこの映画にはある。
クライマックスはバカバカしさが天井を突き破り、もうただただカッコいい。こんなにカッコいいビジュアルは久々に観た。眉をひそめる人がいて当然だが、バカ映画でありつつもバカ映画を超えた特異な事件だと思う。
ラスト10分がすべて
やりたい放題やったぜ!って(笑)
JALのキャラクター「リゾッチャ」や
象印ロゴの作家であり、
ソラミミストで知られる
イラストレーター安齋肇さん。
彼の初監督でさらに、
原作脚本がみうらじゅんさんときたら、
やっぱり気になる。
しかも18禁ポルノ扱いで、
タイトルは「変態だ!」(笑)
ゆるぶっとんだオジサン二人が、
サブカル的な世界観で
どんな悪ふざけをしてるのか。
シネコンで堂々とやっているのも、
笑った。
上映1週間後の平日、
18時頃の回で観客は
男女半々10人くらい。
サブカル風なシングル客ばかりだよ(笑)
お話はドMなミュージシャンの、
シンプルな浮気話。
映画は全編ほぼモノクロームで、
程はアートっぽい。
けど濡れ場では突然カラーになって、
わかりやすいエロ演出。
クライマックスまでは、
そんなに変態じゃなくて、
普通のSM狂じゃんなんて思ってたけど、
最後にどかーんとぶっ壊れた。
主役のミュージシャンは、
ホントにカラダを張っていた。
いろいろと
かなりチープな作りだけど、
これも狙いなのか。
おバカなドSM表現の連続に、
嫌悪感が沸き起こるー。
演者は皆、
キャラクターが立っててよかった。
特に奥さん役の白石茉里奈さんは、
演技もなかなか上手で雰囲気があった。
頑張って欲しい。
クドカンがラストに少しだけ出てくるけど、
その存在感にため息。さすがだなぁ。
まぁ期待したほどじゃなかった。
ちょっと奇抜な主人公設定で、
モノクロでカッコよくシュールな映像にして、
ロックな音楽鳴らして、
エロシーン入れて、
最後はめちゃくちゃやって印象付ける。
そんな薄っぺらなカンジがしちゃった。
やりたい放題やったぜ!
ユルいんだから、いいんだよっ!
ついてこいよ!的なのは、
好きな人はカルト的に
持ち上げるんだろうけど。
作り手は二人ともアーティストなのだから、
もっとカタルシスを感じたかったなぁ。
メッセージが響いてきて欲しかったなぁ。
あー、僕がマジメすぎるのかな(笑)
本当に安齋さんが撮ったのかな?
煮え切らない
変態だ!
ワンッ!
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