「自分なりに視点を変えながら楽しめる作品」マンハント tennminさんの映画レビュー(感想・評価)
自分なりに視点を変えながら楽しめる作品
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実際に作品を鑑賞してから各作品への評価レビューを拝見すると、☆の数が異様に多く並ぶ作品、逆に低すぎる評価ばかりの投稿は、参考にすると云うより、残念ながら何かしらの疑問を感じてしまいます。
取り敢えず、私の「マンハント」に対する感想は、日本の多くの監督さんや演出家の方々が羨ましくなるのではと思えるような、魅せる映像作品に対する資金のかけ方や、作品作りへの拘りが随所に観られ、中国香港映画の空気感を微かに感じ取れて一見の価値があると思います。
目まぐるしいカメラワークに呆気にとられ、荒唐無稽にも思える物語の展開ではありますが、物語のテーマの捉え方次第では、実際に起こり得る恐ろしい出来事を彷彿させられ、現代社会への警鐘のようにも思えます。
この作品を観て得たものは、ストーリー性云々の賛否よりも、役者さんそれぞれに存在感があり、主役だけではなく脇役の方々の演技も記憶に残っていることです。
ジョン・ウー監督さんが役者さんを大事に扱っているからなのか、個々の役者さんの魅力を引き出すことに長けており、俳優さんが監督作品に出演したくなる所以ではないかと思えました。
そして、近年の現実逃避を夢見るようなものや、心理描写をテーマにした作品とは別物です。
理屈抜きに映像の妙を楽しみましょう。 私は画面と同化するような気分を座席上で味わえ、臨場感たっぷりに楽しめました。
監督さんが映画をこよなく愛し楽しんで制作されたこの作品を、もしあの方が観たら、「映画って本当に良いものですね。」と
お声が聴こえてきそうな気がします。
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