「乳がんと不妊と女性の友情」マイ・ベスト・フレンド りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
乳がんと不妊と女性の友情
女性ふたりの友情を描いた『マイ・ベスト・フレンド』、モーウェナ・バンクスの脚本を、キャサリン・ハードウィックが監督した。
幼馴染ジェス(ドリュー・バリモア)とミリー(トニ・コレット)。
小学生のときにジェスが米国から英国に越してきて以来の付き合い。
初キスも初体験も、いつもふたりは一緒だった。
ミリーは結婚してふたりの子どもをもうけ、ジェスも結婚するものの、なかなか子どもができなかった。
そんなある日、ミリーが乳がんであることがわかる。
一方、ジェスは苦労の末、妊娠する・・・
というハナシで、ストーリー的にはそれほど目新しいものではないが、なかなかの好感の持てる出来。
小学生時代から40歳目前の現在に至るまでを、冒頭、駆け足のように描くことで、ハナシを現在進行形で描くことにし、それがまず成功の要因。
途中で回想シーンなどを用いて、流れを寸断することもない。
成功要因のもうひとつは、トニ・コレットとドリュー・バリモアの好演。
ふたりとも好きな女優さんなのだが、直情的なミリーと慎重派のジェスを巧みに演じている。
特に、トニ・コレットの痩せぶりは、『サヨナラの代わりに』にヒラリー・スワンクもビックリのほど。
原題は「MISS YOU ALREADY」。
「もっと、あなたと一緒にいたかった」という意味。
冒頭に描かれる、陣痛で苦しむジェスが「ミリーを呼んで!」と叫ぶシーンの直後にこのタイトルが出る。
さすれば・・・(以降は書かない)
ミリーの母親役でジャクリーン・ビセットが出演している。
コミックリリーフも兼ねつつも、母娘の心情が巧みに描かれていました。
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