幼な子われらに生まれのレビュー・感想・評価
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荒井氏の話の描き方が出色
観終わった後に感想がなかなか言葉になりませんでした。久しぶりに泣いた。かなり泣き
ました。荒井氏の話の描き方が出色。一年折り返し地点ではありますが、まず前半の
ベスト1です。観ている間ずっと「血のつながらない親子は、一生他人関係でしかない
ないのか。思春期の娘の心情を斟酌し、開けることが出来るのか。」この問題の答え探しに
翻弄された。
ゲリラ豪雨で、外では雷が響く。車中では次女の無邪気な質問が響く。彼女の年齢だから
出来たことであろう。みんなが、言いたくても今まで生きていきた積み重ねて出来た
世間体とか常識とか何かの壁?で、つい言えなくなってしまった質問が前に座るシートの
父親と母親に浴びせられる。この娘(どこでか見た顔。誰だっけ???プログラムを
見開いて、思わずそうだ!!!あいつだ。)が、作品中何度もイライラさせるなぁと思った
が、もう涙が止まらなかった。一人カラオケは、素人っぽさが出ていて笑えた。嫁も同じ
歌を歌うんかいとツッコミを入れたくはなりましたが。
宮藤さんの元夫役もほとんどは愚痴だが、なぜか激しく同情できた。判るなぁと思っ
ちゃいました。
寺島しのぶの元妻。夫がいなくても子供が育っている。浅野が相手の気持ちも聞かず
すぐ行動に移してしまうという指摘。なぜか自分もそうかも…と反省してしまった。
今回の作品も長丁場ではあったが、監督三島氏の女優中谷の『繕い立つ人』ほどでは
なかったが、荒井さんの話の描き方が良かったのだろう。うん、素晴らしかった。
子連れ再婚家庭の問題を考えさせられる
子連れ再婚家庭の問題の1つをクローズアップしている作品ということで、試写会のご招待いただきました。
ありがちな継親と継子の交わらない思いをクローズアップした作品。
父親演じる浅野さんの役柄がいいお父さんすぎて、現実の継親とはなつかない継子との葛藤で時に意地悪したくなる感情など、ストレスのはけ口が単にカラオケだったのが物足りなかったです。
(原作だと性風俗なので、そのまま表現したほうが良かったのではないかと思いました)
最終的にはハッピーエンドでもないし、まだまだ先に様々な問題がありそうなところで終わるので、いろいろ考えさせられます。
でも現実問題にありがちな子連れ再婚家庭の問題の1つをしっかりとらえていていい作品でした。
最後に、HPの予告編の中にある「普通の家族になれない大人たち」っていうテロップには違和感を覚えました。多くの人が目指す「普通の家族」がそもそもおかしいのであって、家族は多様化しているので、普通を求めてはいけないのだと思います。
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