劇場公開日 2017年1月28日

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「心地の良い青春映画。音楽関連の描写には少々雑さも」キセキ あの日のソビト AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5心地の良い青春映画。音楽関連の描写には少々雑さも

2017年1月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

GReeeeNプロデューサーJIN(松坂桃李が演じた兄のほう)が本作の音楽プロデューサーを務めたそうだが、多分歌や演奏に限ってのみの協力だったのだろう。楽器やバンドの経験者が見ると、リアリティーに欠ける雑な描写がちらほら。壁にかけたまま長期間放置していたアコースティックギターを久しぶりに手にとったはずなのに、ジャラーンとコードを鳴らすとチューニングが完璧に合っているとか。そのレベルの細かな部分なのだが、弾く前に調弦するカットをちょっと入れれば済むのに、それをやらない。脚本や演出に口を出す音楽家がいなかったのだろう。

まあでも、コーラスグループの楽しさ、ハーモニーの美しさも上出来で、GReeeeNのファンや俳優目当ての人はもちろん、それ以外の音楽映画好きが観てもそれなりに楽しめるのでは。

何より、歯科医師と人気バンドの兼業という、奇跡的な実話が持つパワーが、映画の魅力になっている。

高森 郁哉