劇場公開日 2017年7月1日

「ノーマークだったわー」忍びの国 flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ノーマークだったわー

2024年1月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

劇場公開時はまったくのノーマークだったのだが、今頃になって暇潰しにとネトフリで鑑賞。

うわー、こんな面白い映画だったとは!
劇場に観に行けば良かった~と後悔するも後の祭りだね(笑)

滅ぼされる側の伊賀を「虎狼の輩」として観客の同情を排した設定や、その伊賀衆に対する怒りを太い軸に据えたシナリオ、それを少ないセリフや表情で的確に伝える役者の演技、みんな良い仕事してる。

ま、最後の伊勢谷の長セリフはいらんけど(笑)
こういうテーマの根幹に関わる大事なことは説明調のセリフにしたらあかんのよ(笑)

何となく主演が大野智というところで眼中から追い払っていたのかなぁ。
先入観はいかんよね。
大野も石原さとみも、決して役者と思ったことはないのだけど、本作では綺麗にハマっていた。ハマるシナリオを書いた、ということなのだろうけど。
脇を固めるのは達者な役者ばかりだし、設定や絵面が類型的な時代劇から大きくはみ出している本作をしっかり引き締めている。

「川」のアクションも迫力があって見応え十分。
その「川」の決闘シーンでの平兵衛と無門の会話から十二評定での無門のセリフ、そしてお国との会話に至る流れが圧巻だった。
それだけにその後の伊勢谷の長セリフは蛇足と言うかダサいというか、だけど(笑)

ほんと、面白くて良い映画だった。
劇場に観に行けば良かったー

flying frog