「これもまたヲタクへの餌(プレゼント)と言う訳ね」機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
これもまたヲタクへの餌(プレゼント)と言う訳ね
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今ストーリーは、シャアとララァのなり染め及び、人類史上初めてモビルスーツ同士の戦闘の件、その戦闘での連邦軍の惨敗を目の辺りにしたアムロの父ちゃんがガンダムの開発の必要性を会社内で説く為の格好の題材に利用したこと(ジオンからの亡命中の天才ミノフスキー博士の事故死も又利用)からも分かる、相当の狡賢さ(会社内での地位の保全ということでは仕方ないかもしれないが)、等が内容である。そう、一寸ずつ連邦側というよりアムロの話も割いてきたのが今回の特徴。それ故、話の深みが無くなってきてしまった。どうにも解説的なストーリーの辻褄合せに始終してしまって、ドラマティックさや必然性みたいもの、そして絡み合う人間関係の深い闇みたいなものが正直浅く、納得いくものではないというのが感想。
例えば、前回の『曉の蜂起』の責任を取って、除隊されてしまうシャアが地球にきて、工事現場で働くのだが、練習でモビルアーマーを操っているということではないようだし、なんで地球に行ったのかが描かれていない。そしてララァとの出会いにより、何か第六感的な能力に気付くことになるのだが、そこも何だか薄い。それに年齢的にも未だ若いシャアのララァへの接し方が何だかジジィと孫というやり取りに近いコミュニケーションで、違和感がたっぷりだ。勿論、ファーストでの2人のやり取りは正にそれなのだが、ならば何故そういうやり取りなのかという説明というか、理由が描かれていないところに、ファーストの疑問を描くというこのオリジンの趣旨の甘さが強く残る今回の内容である。
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