「【”バレエ&ヒップホップ&コンテンポラリー&クラシカルダンス&ロックなバイオリン!”今作は貧しくとも夢を持ち、諦めず、そして大切な友人を持つ大切さを描いた多幸感溢れる青春映画である。】」ハートビート NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”バレエ&ヒップホップ&コンテンポラリー&クラシカルダンス&ロックなバイオリン!”今作は貧しくとも夢を持ち、諦めず、そして大切な友人を持つ大切さを描いた多幸感溢れる青春映画である。】
■プロのバレエダンサーになるためニューヨークに上京してきたルビー(キーナン・カンパ:ロシアの名門バレエ学校卒の凄い人。)は、ある日地下鉄でバイオリンを演奏して日銭を稼ぐイギリス人青年・ジョニー(ニコラス・ガリツィン)と出会う。ジョニーは大切な祖父のバイオリンを盗まれた事で、それを探すルビーに惹かれて行くが、ルビーが学校から借りてくれたバイオリンを素直に借りる事が出来ない。
又、その前にジョニーはグリーンカード斡旋の弁護士を名乗る男から騙されており、心が荒んでいたのだ。一方、ルビーも、バレエ及びコンテンポラリーダンスのスキルの伸びしろを厳しき女性校長マリコヴァに叱責され、男と夜遊びばかりして遅刻常習犯のルームメート、ジャスミン(ソノヤ・ミズノ)と共に奨学金資格剥奪のピンチに直面する。
そんな中、ルビーが参加したパーティで、偶々ウエイターのバイトをしていたジョニーと、ルビーに惹かれる同じ音楽院のカイルとが些細な事からバイオリンバトルを展開する。そして、ジョニーは以前からルビーに誘われていたダンサーと弦楽奏者と共演する、優勝者には賞金と、音楽院に通える権利が与えられるコンクールに、彼の階下に住むダンスユニット”スイッチ・ステップ”のメンバーと出演する事をルビーに約束するのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ストーリーは、王道の青春根性&恋愛映画であるが、その設定が、バレエ&ヒップホップ&コンテンポラリー&クラシカルダンス&ロックなバイオリンという、今まで観た事がないモノなのだが、それが実に良いのだな。
・ルビーは奨学金を貰いながら音楽院に通う身分で、ジョニーに至っては地下鉄でバイオリンを弾いて日銭を稼ぐというビンボーナな若者達が惹かれ合って行くという恋愛映画であり、彼らのライバルになるカイルとエイプリルはお金持ちという分かり易い設定の中、最後のステージが繰り広げられるのである。
・ギリギリでジョニーの盗まれたバイオリンが見つかったり、ジョニーが警察に連れていかれたりとハラハラするのだが、そこはお約束である。ダイジョーブ、マイ・フレンドなのである。
・カイルとエイプリルは、王道の演奏とダンスで審査員達を魅了するが、その後に出て来たルビーとジョニーと、ダンスユニット”スイッチ・ステップ”のステージが、マア格好良いのである。所謂、ボーダーレスなのだが、最初に太鼓を上半身裸体の男が叩き、その後ダンスユニット”スイッチ・ステップ”のコンテンポラリー&ヒップホップ&ブレイクダンスをミックスさせたダンスが披露される中、ルビーは華麗に踊り、高い飛翔のジャンプを見せ、ジョニーはロッカーの如くバイオリンをエレキギターの如く、激しく弾くのである。
・審査員の中には、それを見て眉を顰める人もいるのだが、静寂の後、若き観衆達が立ち上がりスタンディングオベーションを送るシーンは、ムネアツだったなあ。
<今作は、貧しくとも夢を持ち、諦めず、そして大切な友人を持つ大切さを描いた多幸感溢れる青春映画であり、バレエ&ヒップホップ&コンテンポラリー&クラシカルダンス&ロックなバイオリンのフュージョンシーンが、メッチャ格好良い作品なのである。>