続・深夜食堂のレビュー・感想・評価
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出来るものなら何でも作るよ
新宿に行くと本当にあったらなぁと思わず探したくなる『めしや』に集まる人々を画いた各話完結ど定番の人間ドラマ。
今回は「焼肉定食」「焼きうどん」「豚汁定食」の3話+αで、前作同様ほんの少しだけど昼間のマスターもみられた。
各話メインは新顔だからシリーズを観たことなくても問題ないけれど、カウンター客は皆常連ばかりでその常連の台詞に味があるから知っていた方が入りやすかったり楽しかったり。
テレビの延長と言ってしまえばそれまでだけど、映画版の前作から加わった人物も登場し、いつもの面子といつもの空気、問題あるけど救いもあって、下町人情物語的な話ににほっこり。
ちなみにオープニングの青梅街道〜靖国通りの映像もいつもの通りだけど、店舗とか某映画館の広告を観ると今年撮影しなおしている。そうそれもいつも通りの安定感。
全体的にすっとぼけていて好感が持てる
前作では、「ナポリタン」「とろろご飯」「カレーライス」をネタに3つの小話が描かれましたが、今回は「焼肉定食」「焼うどん」「豚汁定食」の3つ。
消化のよさそうな「とろろ」が前作と比べて、なんだか腹に張りそうなメニューばかり。
大丈夫か・・・
第1話は、出版社の女性編集者のハナシ。
イライラすると喪服を着て、街へ出かけるという彼女(河井青葉)。
ある日、担当の作家の葬儀の席で、ナイスミドル(佐藤浩市)と出逢い、意気投合。
生活にやる気が出たが、件の男性は全国を渡る香典泥棒だった・・・
というハナシで、のっけから喪服を着て「めしや」に常連が集まるあたりから、笑いが生じる。
今回は、軽い笑いの物語だよ、といっている感じで、肩ひじ張らない姿勢や良し。
第2話は「めしや」近くの蕎麦屋のハナシ。
2代目である亭主を亡くしてから店をひとりで切り盛りする女主人(キムラ緑子)。
20代の息子(池松壮亮)は出前をするのがやっと。
ある日、女主人は「めしや」で40歳近い女(小島聖)と意気投合するが、彼女は息子の恋人だった・・・
というハナシで、キムラ緑子と池松壮亮の演技が見どころ。
少々、過剰なキムラの演技が、笑いを誘う。
第3話は、「来て来て詐欺」に引っかかった老女(渡辺美佐子)のハナシ。
東京で暮らす息子から、急きょ金が必要になったという電話を受けた老女が東京に出てきて、息子の同僚を名乗る男に200万円を渡す。
が、老女は息子と幼い時分に別れたきり・・・
というハナシ。
前作で登場した料亭の女将(余貴美子)とその料亭に引き取られた女料理人(多部未華子)が絡む。
今回の映画の中では、いちばん重めのハナシなんだけれども、それほど深刻にならずに決着する。
前作がテレビの枠からはみ出ず、なんだか映画としては面白みに欠けていたのだけれど、今回は全体的にすっとぼけていて好感が持てる。
なお、オープニングの映像は今年の初夏に撮ったものになっていて、それなりに新たなものを作ろうとする意気込みも感じました。
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