「弱肉強食、一期一会」闇金ウシジマくん ザ・ファイナル kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
弱肉強食、一期一会
カウカウファイナンス事務所に貼ってある四文字熟語が妙に気になった。録画して観たので、巻き戻してチェックすると、他に大同小異、適材適所、天下御免、不即不離、一触即発、一刀両断、以心伝心、自他共栄、七転八起、臨機応変・・・。ドラマの展開と合わせてみると、ちょっとだけ意味が繋がってるところが面白い。一方の鰐戸の家にも一網打尽とか百発百中などがあった。
中学時代の同級生・竹本がウシジマに金を貸してもらいにやってくるが、彼のことを考えて断った。しかし、その後の竹本は住み込みの仕事を始めるのだが、これがまたタコ部屋を更に酷くした職場だった。まるで『カイジ』の地下帝国で、モロ師岡演ずる室長が食料品を高値で売りつけるのだ。仕事の内容も、銅線を盗みに入るとかの犯罪行為ばかり。貧困ビジネスもここまでくると、かなりの非道さだ。
最後の作品だということで、今作では丑島や柄崎の中学時代を交互に描いている。もちろん同級生だった竹本も絡んでくるのだが、荒れまくった学校。「誠愛の家」の経営者も対抗していた先輩の鰐戸三兄弟だったのだ。丑島がクラス全員からのリンチを受ける中、たった一人竹本が加わらなかった事実。そして首謀者・柄崎との立場が逆転して、カウカウの右腕ともなる主従関係へと発展する。竹本の博愛主義も立派だったが、忠誠を誓ったかのように口を割らなかった柄崎もえらい!
終盤の展開は読めてくるものの、高橋メアリージュンと鰐戸の因縁の対決や、太賀が心を入れ替えるところが見もの。さらに悪徳弁護士との対決シーン。この雰囲気だけは難波金融伝ぽいなぁ。スカッとするけど、竹本の将来が不安・・・
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