映画よ、さようならのレビュー・感想・評価
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【映画館が無くなっても、人は映画を観るのである。現況下のミニシアターの状況と被ってしまう作品である。頑張れ!ミニシアター!】
■とあるシネマテークに勤めて25年になるホルヘ。
その仕事を楽しみ、誇りを持っている彼だが、シネマテークはここ数年で観客が激減していた。
そんなある日、賃料を8カ月も滞納していた建物から立ち退きを迫られ、シネマテークの閉鎖が決まってしまう。
◆感想
・打ちひしがれたホルヘが荷物をカバンにまとめ、町を去り、床屋に入り髪を切り、気分一新、馴染みの女性と映画を観に行く姿を、モノクロ、スタンダードサイズというノスタルジックな映像で写し取った作品。
<近年、映画館やミニシアターが徐々に減ってきている。名古屋でもつい先日”名演小劇場”が休館してしまった。だが、一方、星が丘三越内にある映画館が2年振りに再開された。僥倖である。
配信が進んでおり、私も平日は配信で映画を楽しんでいるが、週末はなるべく映画館に足を運ぶようにしている。
映画は、矢張り映画館で観たいモノである。
今作は、そんな映画館やミニシアターを愛する者には色々と考えさせられる作品である。>
睡魔に襲われる映画は基本的に名作であり(つまらないと怒りで眠くもな...
睡魔に襲われる映画は基本的に名作であり(つまらないと怒りで眠くもならない)、この作品もその点で素晴らしかった。モノクロの美しい画面と終止鳴っている心地よい環境音。映画に対する愛がこもった良作。
映画を愛する気持ちを大切に
モノクロでほぼフィックスで構成される映像に、正直、眠気に襲われる。描かれる内容も、決して明るいものではないし、むしろ消えゆくものへのノスタルジー、つまり忍耐を要する映画。
最近は映画館も多いし、映画業界も盛況のように思うけれど、それは都市部の話なのかもしれない。田舎に帰ると3つあった映画館はもはや1つも残っていない。
古くて小さい劇場へ行くと、居心地の悪さを感じることも珍しくない。淘汰されるべくして消えゆくものであり、それを繰り返していまの映画が存在する。それを良しとするかどうか、人それぞれに思うところは違うだろうが、ノスタルジックになることだけがオマージュではないだろう。
ひとつの映画館が消えるという悲壮感を軸に、決して絶望という感情だけに縛られることなく、負の状況をも笑い過ごしてやろうという意志を強く感じられた作品。
動きが少ない映像が続くだけに、どうしても退屈になってしまうけれど、集中して絵を見ていると、笑ってしまうところが意外と多い。それがエンディングへとうまく繋がっていくわけで、サヨナラというものは決して別れだけを表す言葉ではないのだと、邦題タイトルを見返して思っているところ─。
わるくないけど、非常に疲れる映画。
バッド?ハッピー?何方のエンドなのか?
主人公の私生活はホボ、描かれないが独身で親と暮らしていて何となくバックボーンが解る感じで愛着も湧いてくる。
日頃は¥1800では観ないように会員になったり出来るだけ安く鑑賞する行動を取っていたがコノ映画を観ていると¥1800では安い位に感じるミニシアターの哀愁が堪らない。
静かな暗い雰囲気で物語は続き急に映像に合わないような不穏な音楽が流れ印象に変化が。
彼の幸せは何なのか?
ミニシアターにとって持続させる方法は?
私はさようならしてしまったが
機械のパーツが無いのも解る。
公開する作品がDCPの規格になり、USBに入ったデータをインストールする事が主流になった今、映写機に掛けるフィルム作品が少なくなった。
栄枯盛衰は人の世の常であるが、何故映画館は保護されないのか?
歌舞伎や狂言、演劇は色々なバックアップがあるのに、何故映画にはないのか?
不思議である。
歌舞伎を一生観なかった人と映画を一生観なかった人はどちらが多いのか?1度調べてほしい。
と、小さな映画館を残してほしいと願える内容に期待したい。
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