アスファルトのレビュー・感想・評価
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プロットに期待してはダメ
郊外のフラットに住まう人々の作為がなんとも仏製映画の間とテンポで描かれている。
それぞれの住人のエピソードが最後には収斂されていくのか・・・と危ぶんだところで、彼らを繋ぎ止める素材を明かすのみに終わる。
多くは語らないところにこの作品の鑑賞の余地があるのではなかろうか。
団地の住民それぞれを描写、そこにそっと愛が寄り添う作品になっていま...
団地の住民それぞれを描写、そこにそっと愛が寄り添う作品になっていました。意表を突かれ笑う演出もあり、ピアノの音楽も良い効果で、EDでは通して聴ける。
ほっこりした
ちょっとした時間が空いたので、映画館の時間が丁度あう作品を観た。何の前情報も無く。同じ団地に住む3組の男女が描かれ、基本的に善人ばかりの登場人物なので特に大きな事件はない(宇宙からの落下物は除いて)。誰かと関わりあうことで満たされるものがあるというメッセージを感じながら穏やかな時を得た。
大好き。
ジュール・ベンシェトリとイザベル・ユペールのカップルが大好きたまらん。
もっと眺めたい掘り下げたい。
ほか2組もすごくよかったのだけど、こちら2組はにっこりと微笑みつつ見守る感じ。
フランスの美少年ってあんなに破壊力高いんだね・・・
映画館の雰囲気も手伝ってほんとにいい感じで鑑賞。たらたらしながら所々可愛くて幸せ溢れた映画。
いい感じの田舎にいい感じのボロアパートでたまらんかった。
見上げる灰色の空とか、ギィギィ鳴ってるアレとか、要素の配置も好きでした。
大人の寓話、ってすごくいい響きです。
出会うはずのなかった3組の群像劇
高校生役のジュール・ベンシェトリは、監督の死別した前妻でジャン=ルイ・トランティニャンの娘のマリー・トランティニャンとの間の息子。ジャン=ルイ・トランティニャンの孫といえば映画「EDEN」のロマン・コリンカという俳優もそう。備忘録。
エレベーターからヘリまで?
途中の宇宙船も。爆音の車、何かの不思議な音、暗号のような音の世界が良かった。
音楽もとても良かった。
セリフは少ないが、余計な説明がない分ひとつひとつのシーンに集中できた。
何だか妙な幸福感が漂う映画だった。
大人の寓話
ほんのちょっぴりスパイスを効いたフランス映画らしい大人の寓話
外観は今にも壊れそうに観えるボロアパートなのに
それぞれの室内は結構広くて綺麗で素敵なのに驚いた。
その辺が、日本の団地ものと比べて貧乏臭く見えない要素かな〜。
ポスターにもなってるイザベル・ユペールと青年の話は
流石のイザベル・ユペールがいい味出してて面白かったし
宇宙飛行士とアラブ系移民の人の良いお母さんのとの話も良い。
アメリカの象徴のNASAの宇宙飛行士とアラブ系の移民のお母さん。
運命次第では
もしかしたら殺し殺される関係になっていたかもしれない2人が
親子の情と言う根源なものによって互いを思い合う様がホロリとさせる。
と、ここまで書いて、実は映画冒頭に出て来る
エレベーター男だけは最後まで、納得いかなかった!
我がままなのはまあ、そう言う人もいるだろうと納得。
でも、あのムサいボサボサ頭の男に
なんであの看護婦さんは付き合っているんだろう??
最初は患者さんと間違えるのは解る。
その後、私には最後まで怪しいおっさんとしか見えなかった。
頑張って看護婦さんに合いに行くシーンも、結局は自分のためだけに思える。
せめてラストにアパートのために何かをするシーンとかがあればな〜〜
フランス郊外の古びた団地。一部取り壊しも始まっていてちょっと小汚く...
フランス郊外の古びた団地。一部取り壊しも始まっていてちょっと小汚くて暗い雰囲気なんだけど、フランス映画の不思議なところで、
イザベル・ユペールが住んでいるってだけでお洒落で味のある団地に見えてしまいました。
3組の男女の物語もそれぞれ交わる所はないけれど、外から聞こえる音、共通する登場人物で繋がっている感じが良かった。
それぞれ色々抱えてる日常にクスッと笑えてちょっとほっこりしました。
期待以上の素晴らしい映画、この世界は決して小説や絵画では表現出来ない。
期待以上の素晴らしい映画だったが、館内はガラガラだ。
大都市周辺なら、いまや世界中、ドコででもお目にかかる住宅団地。
壊れかかったコンクリートの箱とゴミの山、昼夜、分かたず疾走トラックの騒音。
そんな世界が舞台だが、作られた映画は静かで柔らかな人間によるファンタジー。
いや、ファンタジーではない、つましく生きる人たちの当たり前の日常だ。
この世界は決して小説や絵画では表現出来ない。
音と映像を巧みに駆使し、作りだしたからこそ描ける世界。
パリ郊外の団地でロケしたフランス映画だが、アラブ人家族やアメリカ人青年も登場する。
三組のカップルが生まれ、ドラマが動いて行くが、年齢差は様々だ。
しかし、この映画はとても良くできた恋物語・集、と言って良い。
シュールだけど心温まる
笑いのツボが日本人向けなのかな?
すごく笑えて、うるっと涙も出てきました。
こういう映画をつまらないと思う人もいるかもしれませんが私は大好きです。
CGまるけの映画とか見飽きちゃったもんね。
かといって、これが邦画になると一気にダサくなる気がする。
団地でも何が違うのかわからないけど、なんかお洒落なのね。なんだろ何が違うんだろ。
偶然の出会い、そして・・
パリの片隅のさえない団地で偶然出会う3組のカップルを描いています。カップルと言ってもいわゆる男女の出会いは1組だけです。
登場人物はNASAの宇宙飛行士以外は皆どこか孤独です。人生そのものも決して順風満帆ではありません。
そんな人々に訪れる出会い、別れ、人生の転換期・・・そういったものを優しく静かに描いています。
決して難しいテーマではなく、劇場内では時折笑いが起こっていて、もし誰かと一緒に鑑賞していたら、「ねえねえ、あの○○のシーン、おかしくなかった?」と言いたかったなと思いました。
アッサリだけど人間賛歌
粋でコクのある小品、といった趣きの映画でした。
脱力ギャグの中で、人と人との心の交流をものすごくサラっと描いていて、なんとも心地よいです。
登場人物たちは基本的にみな孤独です。そんな人たちが互いに出会っていき、相手を思いやる態度を取ったり取られたりしていくうちに少しずつ頑なな守りが解けていく。そこで生じるのはあくまでも些細な変化。そして、関係は長続きするとは限らないけど、ここで描かれた瞬間こそが彼らにとってかけがえのない体験になっているんだろうな、と思わせてくれました。
特に印象に残ったのは、中年女優が少年に促されて、オーディション用のビデオを撮るシーンです。過去に生きていた彼女が、少年の指導(?)を受けて、徐々に過去の仮面を脱いでいき、素直な表情になっていく姿に心打たれました。この少年との交流が彼女を今を生きる女性に変えたのだと思います。
この作品もそうですが、少ないセリフで観客に解釈を委ねる造りはフランス映画の共通の特性なのでしょうか?これが結構面白いです。観客に主体的な想像力を求めるので、楽しみつつ集中して観るため、充実した気持ちになりました。
あと、イザベル・ユペールがとても美しかった。
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