劇場公開日 2017年2月10日

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「砂漠の待ちぼうけ」王様のためのホログラム フリントさんの映画レビュー(感想・評価)

砂漠の待ちぼうけ

2017年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

どん底男がサウジアラビアで人生再発見する話

トム・ハンクスは好きな俳優の一人だし彼の出ている作品は高確率で名作だと思うのだが。
彼が制作したり熱望したりする作品はあまりいいイメージがない。

嫌な予感がしながらも今作ほ鑑賞したが、嫌な予感は当たってしまった。

家や家族を失ったやり手のセールスマンがまったく文化の違う異国で新たな人生感を得る話なのだが、全く持って共感できるところがない。

邦題タイトルにホログラムと入っているが、これが全然重要じゃない。邦題詐欺だと思った。

ホログラム自体は完成しているから後はプレゼンだけ、しかし肝心の王様が来ないので延々待機させられてしまう。
日本やアメリカなら、契約に遅れてきたり何日も連絡をよこさずに取引を長引かせることはしない、当たり前の常識だ。
だが、サウジアラビアは違う、と言うか相手が王族で自分中心だから彼らに合わせるしかないのだ。
常識の違いにはじめは右往左往する主人公だが、段々慣れてきて馴染みの運転手と仲良くなったり、女医と仲良くなったり、案外楽しんでいる姿が多く映される。
終いにはプレゼンも上手くいくし女医とも良い仲になる。

これなんの話?

と思わずツッコミを入れてしまった。

あくせくした世界からのんびりした世界に行って、心と体が癒されたよ!ってことが伝えたかったの知らないが、正直だから何?としか言えない。

実話をもとにしている物語だが、これほど「で?」っと思った作品はないかも知れない。

プレゼンが難航したり、主人公が頑張ることで何かしらの爽快感が有ればよかったのだが、特にすべき事をしたまででなんの感動も無かった。

主人公は全然カッコよくないし引き込まれるような魅力もない、ほぼ一般人だ。
だからこそ親近感が湧いて同年代や同じ立場の人からは共感を得るのだろうが、同じ立場でない自分から見たら全くピンと来ない作品だった。

かなり狭い範囲の人しか楽しめない作品なので、同じ立場だなと思える人は鑑賞してみるのもいいかも知れない。

作品内で気になった点

主人公がその都度言う「出身は?」
何の変哲も無い質問だし癖なのかも知れないが、いちいち聞くので段々腹が立ってくる、品定めしている様にしか思えない。

サウジの人々が平気で嘘をつく事。
受付の女性は王様の予定やら上司の行先など丁寧に説明してくれるが、全くあてにならない。いざ文句を言おうとすると姿を消したりする。
好きになってしまう女医もはじめ主人公のデキモノを無害だと言うが後々、悪性のガンだと判明するし、なんなのこの人たち、身なりや仕草は綺麗なのに全く信用できない。
責任感なさすぎるだろと何度も思った。

こんな事がまかり通る作品を見て何を軸に感動すればいいのやら。主人公はなんで全てを受け入れられたんだろうか。

私が映画や世界に狭い視野で接しているから全く共感できないのかも知れない。
あまり拒絶ばかりすると人生経験の浅さが露呈してしまうような気もするのでこの辺でやめます。

劇中セリフより

「コブは取れた、でも不安だ。誰のせいにもできないから」

何かを言い訳にして出来ないふりをしてしまうのはよくある事。
言い訳しない正々堂々としたカッコいい生き方がしてみたいものです。

フリント