「なるほどこんな感じか」エルサレム MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
なるほどこんな感じか
エルサレムの観光気分をスマートグラス目線で味わえる。しかし海外に行く時の注意点もしっかり描かれていた。バッグを盗まれたり、テロ攻撃ともとれる被害に遭ったり(実際はテロどころの話では無かったが)。綺麗な景色に酔いしれることができるが、そんなこんなで95分の本編で「それ」が起きるまでが長尺になっている。所々に伏線が散りばめられており楽しめるが(冒頭のゾンビゲームなど)、テンポが良いとは言えなかった。
そして、いざ贖罪日の夜に事が始まると街でのパニック描写が描かれるかと思いきや、そちらはほどほどに洞窟に入ってしまう。エルサレムの街並みでの終末感漂う戦慄の瞬間を期待していたが、洞窟に入ってクライマックスだったなら「エルサレム」である意味がないと思う。
作品の雰囲気や、不死者や堕天使、巨人の完成度もなかなか気に入ったが、ちょっと描きかたが足りなかったのではないか。巨人なんか遠くで歩いてるだけだし。せめて「進撃の巨人」的なシーンが欲しかった。スマートグラスをかけている主人公の女性だが、行動にイライラさせられる。無力というか、鈍いというか、とにかくウザい。
1回観れば十分だろう。
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