「悲しい最後」ボヴァリー夫人 mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しい最後
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ギュスターヴ・フローベールのフランス文学の名作を映画化した作品。
主演は『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ。2014年の映画です。
原作を読んでいないのでよくわかりませんが、夫人が「情事」を楽しむというものではなく、「こんなはずじゃなかった」と日常の退屈感から不倫と浪費に走ってしまう、という、愚かな人妻の悲劇で終わっています。内容のわりには、ドロドロした感じがなく、さらりとストーリーが進んでいき、性愛シーンもそれほど官能的でありませんでした。エマは人間関係の中で取り乱した感じもなく、最後はあっさりと服薬自殺。主演のミア・ワシコウスカがもともと地味な感じなので、全体的に抑えた印象があります。結婚(現実の生活)に失望したわりには、レオンやマルキと「結ばれて一緒になりたい」と思ってしまうところが、何とも、浅はかで刹那的。
身に付けるものや装飾品がだんだん、華美に(上品に)なっていくところなどは、うまく描けているなと思いました。エマがどんどんあか抜けして美しくなっていきます。それにしても、家に出入りしている商人、ルウルがすごくえげつない、いやらしいヤツを好演(?)しています。「お金は使うためにあるのです」と言い切ってしまうし。
個人的な話ですが、レオンよりもマルキの方がタイプかも。
エマを狩りに誘ったシーンがなぜか、刺激的でした。なんでやろ。笑
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