私を忘れないでのレビュー・感想・評価
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予想外の展開
自分で失踪届を出すオープニングに引き込まれる。
それにしても自分の職業が弁護士であることも忘れているとは、何かサスペンスが始まる予感さえする。ソグォン(チョン・ウソン)は自分の周りのことさえ思い出せないでいるのに、彼女となったジニョンについても謎だらけ。法律は全部覚えているから日常業務に差支えないらしいが、失踪事件の案件だけ取り組むものの、全部忘れてしまっているのだ・・・こんな弁護士に頼めないな(笑)11歳の時に死んだと思っていた母親が急に現れ、また死んだという摩訶不思議なエピソード。絶対にミステリーだろ!と思わせておいて、ジニョン(キム・ハヌル)の純愛モノへと変化する。
二人は結婚するための準備にとりかかるが、式の証人を同僚に頼んだところ、妙な顔をされるのだ。ソグォンにとっては謎だらけとなるが、すべてを知るCAのジニョンは幸せそうで、二人でオランダ移住計画も立ててしまうほどだ。
終盤、実は二人は10年間結婚生活を送っていたという記憶が甦る。しかし、ウンドンという息子がいたことも思い出したソグォンは気が狂ったように探し回る。交通事故の際、息子は即死していたことを知り、再び彼の脳は闇に閉ざされてしまうのだ。やがて自らの意思で10年分の記憶を閉じ込めてしまい、再入院後には自分が誰だったかも忘れてしまう。
前半は前向きな明るい記憶喪失といった雰囲気だったが、後半には暗く、記憶と葛藤する主人公が可哀そうで仕方がなくなってしまう。残りの人生を記憶を取り戻したり、また記憶喪失になったりと繰り返すのかと想像すると不憫でならない。そんなソグォンを懸命に支えていこうとするジニョンの純愛にも涙するはずだ。
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