「よかった」ジャニス リトル・ガール・ブルー 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
よかった
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ジャニスが本人も認めるほど自己顕示欲が強かったことに驚いた。それでブス1位に選ばれたらさぞつらかったことだろう。しかし、あの強烈な歌にはその自己顕示欲がたぎっていたと思うと、それだけではないにしてもとても納得が行く。
くったくのない笑い方がとてもチャーミングで何枚も写真を残すほどなのだが、改めて動いているジャニスは女性的な魅力があるかと言えば、むずかしい。もし歌の才能がなかったら幸福だったのだろうか。悪人ではなく、善人なのに犯罪などで悪目立ちしないでいられただろうかと不安になる。
ホールディング・カンパニーの演奏は大好きなのだが、確かに彼らから『move over』が産まれたかどうかは疑わしい。残っている曲も本当に素晴らしいのであるが、存命ならもっともっとすごい曲や違った曲が聴けたのだろう。
常に家族を気にかけていたことに安心する。同窓会なんて行かないでほしかったが、それが彼女のブルースの根っこなのだろう。カワイ子ちゃんだったらあんなブルースは歌わないし歌えない。
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