劇場公開日 2016年7月23日

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「お父さん目線で観るとグッとくる!孤独な戦いをスリリングに捉えたサメ映画の隠れた名作」ロスト・バケーション よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0お父さん目線で観るとグッとくる!孤独な戦いをスリリングに捉えたサメ映画の隠れた名作

2016年8月29日
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鑑賞方法:映画館

メキシコにある人里離れた穴場のビーチで友人と落ち合う予定だった医師のナンシー。友人が休養で来られなくなり仕方なく1人でサーフィンを楽しんでいたが、海中でサメに襲われ足を負傷。やっとの思いで岩場に辿り着き応急手当をしたものの、岩場の周りにはまだサメがいることに気づく。海岸までの距離は僅かだが足を負傷したナンシーには遠すぎ、大声で助けを求めても誰にも届かない。そうこうしている間にも潮が満ち岩場が少しずつ水没していく。
奇をてらわずあくまで真正面からサメとの孤独な戦いを描いた本作、監督は前作『ラン・オールナイト』がイマイチパッとしなかったジャウム・コレット=セラ。贅肉を削ぎ落としたミニマルなシチュエーションのもと、スリリングに描かれたヒロインとサメの戦いは、海洋版『ゼロ・グラビティ』とでも呼ぶべき完成度。コレット=セラ監督は常に作品の根底に家族愛を置いている印象がありますがこの作品も然り。お父さん目線で観るとしんみりくる仕上がりです。

よね