劇場公開日 2016年7月23日

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「サメに襲われる疑似体験ムービー、意外と面白かったです」ロスト・バケーション スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0サメに襲われる疑似体験ムービー、意外と面白かったです

2016年7月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

単純

興奮

これはシンプルだけど面白かった。
少数キャストでいかにも低予算なワンシチュエーション・パニック物だったので、ある意味ドB級さを楽しめればそれでいいかなぐらいで鑑賞したのですが、B級で片付けるには勿体無いぐらい、なかなか見応えのある作品だったと思いましたよ。
大作映画のような壮大さもなければ、B級映画のようなバカさ加減も無かったので、サメ映画ファンが見てどう思うかは何とも言えないところですが、大作映画や続編物に食傷気味な方にはちょうどいいサイズのサバイバル・パニック物だったのではないかなと。

しかし美女と海とサメ、これだけなのに何故か面白かったなぁ。
しかもこの手の映画は大概ブレーク前の若手女優が起用されるのが常道なのに、これはブレーク済みのブレイク(ややこしい)が主演ですから、より鑑賞意欲が湧くってもので。
序盤はほぼブレイク・ライブリーのPVで美ボディを堪能、健康的なのに演出の上手さで微妙にエロさを醸し出す辺り、よく分かっています(笑)

岩場から岸まで200m、こんなに近いのにそこまで辿り着けないもどかしい状況下でのサメとのサバイバル合戦も、様々な創意工夫に溢れた演出が施されていたので、見ていて飽きることなく緊張感たっぷりに楽しむことが出来ましたね。
満潮が迫る中、能天気なサーファー、飲んだくれのおっさん、近くを通りかかった船、これらが果たして岩場で負傷しているヒロインに気付いてくれるのか、そんなこの手の映画あるあるなドキドキ感も最高でした。
大きなクジラの死骸があるんだから、食事はそっちで済ましてくれよと願っても何故か必ずこっちに来るサメの人間愛も見どころの一つだったかな(笑)

まあそれにしてもタフなヒロインでした、医学生と言う都合のいい設定やサメが何故か主人公を襲う時だけオバカちゃんになるご都合主義さはあったにしても、様々なものを利用してピンチを脱出しようとするタフさ加減は、まさしく今の時代に合致したヒロイン像でしたね。
負傷したカモメが傷ついたヒロインに岩場で常に寄り添っていた構図にも、妙に癒されたぁ。
言わば「キャスト・アウェイ」のウィルソン(バレーボール)的な癒し具合でしたね。
サメに襲われる疑似体験ムービー、予想以上に楽しめましたよ。

スペランカー