ノー・エスケープ 自由への国境のレビュー・感想・評価
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移民問題だけど…。
ひとりのき◯がいジイさんが不法入国者達をマンハントするサバイバル劇にマト絞ったから実に単純におっそろしい話しになってた。 何が自由の国アメリカなんだか… 50度超える灼熱地獄と隠れる場所のない砂漠地帯。狙い撃ちから始まって憎ったらしいワンコロ連れ立っての狂気の追跡劇まで実にスリリングにテンポ良く息つく暇ない展開でした。 88分、すごい。
原題は「デザート」。主役は砂漠なのかな。ゼログラビティばりに砂漠の...
原題は「デザート」。主役は砂漠なのかな。ゼログラビティばりに砂漠の熾烈さを表現するのかと思いきや、そーでもない。 ただ、追ったり追われたりのやり取りが、だだっ広い砂漠で繰り広げられる様子は、特に後半、そんなことやってる場合か?と思わせてくれる。 メキシコ側の密入国理由は単純だし、アメリカ人の目的も明かされないしで、エンタメとして見ると、カタルシスがまるで無い。ドラマティックな要素をわざと排除してるように見える。 砂漠を国というものが切り分けてしまうということを考えると、なんとも現実味があり、やりきれない。 あんな有刺鉄線ひとつで切り分けて、それに踊らされる人間たちのアホくささ… 砂漠の茫とした雰囲気に、「バベル」に似たものを感じた。 まーなんにせよガエル&ニーガンのイケメン対決は眼福だったー
ハラハラはするが、なんで?感が強すぎ。
ジェットコースターに乗り込むときのように、無事に帰って来れるのはわかっていながらハラハラが止まらない感覚。 その緊迫感は十分ある。 ただ、なんでメキシコ人がアメリカを目指すのかの描写が物足りず。それを知りたいと思うのは自分が日本人だからか。当事者(アメリカ人、メキシコ人)なら説明不要の共通理解事項なのだろう。だから、国境を越える場面だけで十分映画の素材として成り立つのだ。 その意味で日本人である自分には、なぜあの白人が執拗に不法入国者をつけ狙うのかもわからない。ただのサイコなのか?もしかしたら何かの理由でメキシコ人に近親者(妻とか親とか)を傷つけられたか?あれではただの獣でしかなかった。その補足があれば、もう少し白人の心情にシンパシーを得られたように思えた。そこが残念。
エンターテイメントとしては素晴らしい
砂漠で起こる孤独な戦い。追う側と追われる側の殺るか殺られるかの攻防。 登場人物も少なく、だだ広い砂漠の中で、役者の遠近撮影や地面を這うようなアングルだったり、飽きない演出が素晴らしい。 最初は主人公に感情移入、動物狩りのようにライフル銃打ちまくる男が殺人鬼で悪だ!!と思い観ていたけど・・・主人公も違法入国だし、息子想いかもしれないけど・・・お前も悪い!と思ってしまった。 アメリカで起こっている国境問題や、ミサイル発射してくる北朝鮮の問題を考えざるを得ない。攻撃してくる奴には対抗するしかない!!けど・・・話合いで解決できないかな、殺し合わなきゃいけないのかなぁ・・・あの殺人鬼だって夜空の下、犬に話しかけてたじゃん。 虚しいよね、命の無駄死に。悲しい気持ちで観終わりました。
なかなか!
90分ほどの短い作品だったが、ここに内容が色濃く描かれていた。 特に追う身、追われる身という二極構造となってからの手に汗握る展開は見てる方もハラハラした。 不法入国をメインテーマとして、ストーリーが進んだが、やはり経済的格差などの生活水準の差が生む問題は深刻であるように感じた。 一方で今回のようなケースのように平穏な生活を壊された人も少なからず居る訳であり、憎悪の原因であることもメタファー気味に描かれていた。 ハッピーエンドではないように、この問題は「壁を作る」だけで終結するものではないのだろう。
半端じぁない緊張感は
胸くそが悪くなるような’人間狩’から逃れるための、逃走シーンの連続。結構、緊張しながら見た。 現実に素材を求めたものかどうかわからないが、もし仮想だとしても、国境警備隊の追求や灼熱の砂漠、毒ヘビや猛獣など、壁なき壁=国境を越える緊張感も相当なものなんだろうな。
「人間狩り」目的の気分が悪くなる鬼ごっこ
幼いころ、映画『パニックインスタジアム』なる作品を観た覚えがある。
今回の作品は、それよりも格段に政治色の色濃いものであった。舞台は、アメリカ・メキシコの国境地帯。不法侵入をしているメキシコ人を無差別に殺す映画作品である。
とにかく、観終わった後は気分の悪い映画であった。日本は他国との国境が判りづらいので、国境を越えることがどんなに恐ろしいものなのかが判らない。サムが国のための行為と信じきっている明らかに間違った使命感というのか全く人として歪んだ愛国心と容赦なく人間に向かってライフルを撃ち殺し喜んでいる異常性やサムに従順な飼い犬が人を喰い殺す場面は気分が良いものでは決してない。犬に女性を殺すのを止めさせたのはなぜか。その部分は疑問であった。
作品中、空に大きく「DESIERTO」の文字が浮かび上がる場面が異様であった。サムをあのような人間にさせたのはなんであったのか。人の残虐性とライフルの音、そして最後まで生き残った青年の帽子がなくならなかったことが強烈に残った作品だ。
狂いきれず
アメリカに不法入国しようと砂漠の国境を越えたメキシコ人達が、狂ったアメリカ人ハンターから逃げる話。
ハンターの狂いっぷりとトラッカー君の有能っぷりは良いものの、たとえ農民でも人をみたら隠れろって言いつつ、バカみたいに大きな声で叫ぶし、かなり遠くなんだから隠れてりゃ良いのに無計画に逃げて見つかるし、襲われたり撃たれたりしてる奴目の前にして戻るし、他にも何から何まで逃げる奴らが危機感を感じない行動のオンパレード。それでいて凄い的中率なのに主人公にはことごとく当たらないしね。
そもそもメキシコに退去させられた理由とか不法入国する理由に重みがないのも残念。
リアリティ-の欠片もないけど一応撃たれる撃たれないとか命がけの追いかけっこっていうスリリングさはあるものの、最初から最後まで突っ込みどころ満載過ぎて苦笑もの。
題材は好み何だけどねぇ…。
ハラハラドキドキはします
ハラハラドキドキはしますけど、期待してたよりはしませんでした。 最初88分という尺が短いかなと思いましたが、それ以上長いと間延びして飽きちゃうかなと感じたので、ちょうど良い尺の長さです。 なので、最後まで飽きずに一気に観れます。 特に、登場人する犬が生々しく、画かれていて犬好きには少々複雑な思いで観させていただきました。
サバイバル
現実での墨米国境での問題が背景ではあるけど、そこに深く言及する訳ではなく設定程度で、概ねは先の見えない広大な場所での追いかけっこ。「相手は不法移民なので」と容赦無く殺しにかかるスナイパーはなかなか恐ろしく、その相棒もまた。無防備な主人公の逃走と反撃と。なかなかスリリングでした。
リアルなサバイバル劇
「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロンとその息子ホナス・キュアロンがタッグを組んで製作された本作では、砂漠を舞台にメキシコ不法移民たちと彼らを排除しようとする男との間でのサバイバル劇が心臓バクバクもののテンションで展開する。 トランプ大統領がアメリカとメキシコの国境に壁を建設すると宣言しているが、この作品で描かれた不法移民たちがあっさりと国境を越えている様を見ると、その「壁」発言の背景が理解出来る。 だが、この「壁」発言は強いナショナリズムと不寛容さに裏打ちされていると思う。 本作には、このナショナリズムと不寛容さを象徴するような初老の男が登場する。 彼は“相棒”とも呼ぶべき忠実な飼い犬と共に国境を不法に越えてきた移民を容赦なく駆逐していく。 その行動は倫理観に基づくというより、彼の憂さ晴らし、または“悪趣味”のように見える。 スペイン語の原題は砂漠を意味するが、舞台となっている砂漠の荒涼さがそこで繰り広げられるサバイバルの緊迫度を上げ、移民たちや彼らを追い詰める男のプロフィールをはじめとした説明的要素、過剰な展開や演出、そして台詞も極力削除して、水のない砂漠のように乾いたタッチでリアルにドラマが展開されていく。 砂漠というソリッド・シチュエーションで手に汗握るリアルなドラマを88分という上映時間に収めた本作は、ホナス・キュアロンの初監督作品とのことだが、父アルフォンソ・キュアロンと共に今後どのような映画を作っていくのか、この“親子鷹”に注目したい。
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