「何かと考えさせられる映画でした、年頃の娘を持つ親御さん必見の映画かな」チャット 罠に堕ちた美少女 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0何かと考えさせられる映画でした、年頃の娘を持つ親御さん必見の映画かな

2017年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

難しい

ジャケ写や邦題の副題だけを見ればB級エロ系サスペンスを連想させる感じですが、見てみたら良いのか悪いのか意外と・・・と言うか、かなり真面目な作品でしたね。
ほぼエロいシーンはありません(下着レベルはありましたが)、そこに期待すると肩透かしを食らいますのでご注意を・・・(って何を注意するんだか)
メインは家族の苦悩、そして信頼、絆を描いた作品だったでしょうか、正直・・・親、娘、親友、どの目線で鑑賞してもつらい出来事でしたが、でもこう言う事件は当たり前のようにそこかしこで起きているのが現実なんでしょうね。
自分がこの年代の娘を持つ親だったら、一体どう対処すれば良いのだろうか、思わず考えさせられる内容で、予想外にいい映画だったと思いましたよ。

日本では劇場未公開だったが為に、こんなエロ系の釣り的邦題になってしまったのはホント勿体無いなぁ・・・。
父親役にクライブ・オーウェン、母親役にキャサリン・キーナー、娘役にリアナ・リベラト、他にビオラ・デイビスやジェイソン・クラークの名前がキャストにある時点で、まあ私は間違いなくB級エロ系作品ではないと思ってはいましたけどね。
しかし未公開作にしてはホント豪華キャスト、ただクライブ・オーウェンが父親役だと、何となく現実感が薄れてしまう気がしたのは私だけ?どこにでもいるようなお父さん役が全く似合ってなかったような気が・・・。
一方、娘役のリアナ・リベラトはどこにでもいるような娘役を他作品でも多数演じてるだけあって、妙にリアル感がありましたね、邦題の副題で言うような美少女とはまた違うタイプですけど、この題材には最適な配役だったかと。

それにしても、これは何とも難しい問題ですよねぇ、ネットなんて簡単に触れられる時代だけに、無理に抑え付けても好奇心や反発心から余計に興味を持つこと確実でしょうし、自由にさせ過ぎても劇中のような状況になるだろうし、一体どうしたらいいんでしょうか。
いっそのこと、この映画を見せるのが一番手っ取り早いのかも?
まあ人を疑うことを知らない純粋な少女が、初めてネット上の男と交流したら、必ずと言っていいほど直面する問題でしょうね、そう言ったことを考えるには、いい機会になる作品だったのではないでしょうか。

勿論、歳の差を超えた愛が芽生えることも現実あることでしょう、でもこのチャーリーなる男の言動を見れば、信頼するに足りないのは明白な訳で・・・。
エンドロール前に明かされる彼の正体が、物凄くリアルだったなぁ、よくニュースでこんな事件見かけますもんね、でも見ていて彼の正体に衝撃を受けない現実、ありふれた犯人感、ある意味怖いですね。
まあ見ていて楽しい映画ではありませんでしたけど、何かと考えさせられる内容で、一見の価値はある作品だったかと思いました。

スペランカー