劇場公開日 2017年2月4日

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「出口の無い恋の行方」男と女 玉川上水の亀さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5出口の無い恋の行方

2017年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

クロード・ルルーシュ監督の名作と同名の、コン・ユとチョン・ドヨンが共演した本作では、冬景色の大自然が広がるヘルシンキと、ビルが立ち並ぶ大都会のソウルという対照的な二つの舞台で切ない大人の恋愛劇が展開される。
この大人の恋は不倫、それも既婚者同士なのでダブル不倫。
昨年流行語にもなった「ゲス不倫」だが、本作の場合は傍からすれば、正に「ゲス不倫の極み」と言えるかもしれない。
この男と女、ギホンとサンミンには夫々障害を持つ子供がいる。
建築設計士のギホン、アパレルのキャリアウーマンのサンミンは、ヘルシンキにある子供たちの国際学校で運命的な出会いをする。
夫々多忙な仕事を持ちながら、夫や父として、妻や母としての役割を全うして過ごす日々に疲れ、男として女として満たされない心や、そういう自分のことを理解してもらえない孤独を抱え込んでいる彼らは同じ境遇にいるからこそ惹かれ合う。
彼らのように自立出来るキャリアも経済的な余裕も無い人からすれば、優雅な火遊びでしかないと思う。
だが、心の隙間を埋め合うような運命的な人と出会ってしまった二人の心に灯った愛の炎は簡単に治まらない。
障害児とはいえ、掛け替えのない存在を抱えた二人の出口の無い恋路は何処に行き着くのか?
美しく幻想的なヘルシンキを舞台に、ギホン役のコン・ユとサンミン役のチョン・ドヨンが紡ぐ繊細でエモーショナルな恋愛劇は心の琴線に触れる。

玉川上水の亀