ドリスの恋愛妄想適齢期のレビュー・感想・評価
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『老婆はつらいよ』だが『恋愛なんてぶざまだ』なんて言わない。プラン75なんて何のその!75歳で殺されるなら、医療費が高くとも、『葛飾区民』よりも『花のニューヨーカー』だ!
『いつの日にか。なんてない。人生は瞬く間に終わってしまう。』いい台詞だ。
plan75なんかにサインしないで、妄想を抱いてでも、ポジティブに生きたいものだ。同じ状況なのに、日本のあの映画とは違う。寓話だけれども、最高に面白い。笑えるし。
プラン75の監督はニューヨーカーだったらしいが、どうしたら、あんな暗い映画作れたのだろう。
また、もう一つの映画と比較すると、この映画は失恋で笑えるし、1作で前に進む。恋愛は無様とか自傷して、旅に出るとか、訳の分からない事はしない。そもそも、残り49作も同じネタで『どじょう』を追う様なセコイ事はしない。
そして、そんな、映画に付き合ってきた自分をはじる。50作全部見た僕は馬鹿だった。
追伸 主演のサリー・フィールドさんって 76歳 凄い!!!
本当に『プラン75』だったんだ。サリーさんの演技は、『妄想であっても、幸せだ』 と 良く理解できる。
それと比べて『プラン75』の主人公の演技を見て『サクラは若いうち咲き誇るが、早々に散ってしまうもの。経年劣化しても、若い時と同じ様にワンパターンに咲いている様子には、いささか閉口する』と感じた。この映画の主人公(ドリス)の演技とは雲泥の差。
最後に
『すごく入れるの上手ね』こんなジョーク、ニューヨーカーは言えるんだ。葛飾区民はそんなジョークかっこ悪すぎて言えない。
うーむ・・。気持ちは分かるんだけど・・・。 よく、おっさんにありが...
うーむ・・。気持ちは分かるんだけど・・・。
よく、おっさんにありがちな 大いなる勘違いのお話の女性版・・・。
おっさんの場合は、この勘違いをビジネスに活用されちゃったりして、経済的に痛い目を見たりするんですが・・
キャバクラなんていうのがそういう場でしょうね・・。
まぁ・・期待を持たせる様な終わり方は良くないよなぁ・・。
というか、ブルックリンさんに謝って、ジョンと仲直りさせなきゃあかんでしょ?
おばさんには胸が痛い
恋愛って若い子の特権見たいに錯覚するけど、おばさんもカッコいい人を見つけたら気になっちゃうんだよね。
普通は夫がとか世間がとかで諦めちゃうけど、ドリスは独身、突っ走っちゃう。
彼はもう60歳のおばちゃんなんてはなから恋愛対象じゃないから気の合う友達として接しているのに、勘違いしちゃう。
彼女がいると分かったら慣れないSNSで馬鹿な事しちゃう。
もう痛々しいけど、頑張れって応援したくなる。
最後は大人の女として彼女に謝って欲しかったな。
自分の殻を突き破るための一生懸命な片想い
中年もすでに通り越したような、そんな独身女性がいる。服はド派手で奇抜なコーディネート。道端に落ちているものを物色し、拾ってくるのが趣味という、一見したら、ちょっとオカシイ人に見えてしまうかもしれないおばさん。演じるのはサリー・フィールド。ユーモアとチャームを役柄に注ぎ込み、オカシイ人に見えないギリギリの綱渡りに成功する。
物語は、そんなおばさんがそれまで面倒を見ていた母親が死んだことで自由な時間を得ることになり、そこから年下(親子以上)の青年に対する片思いと、そして彼女のおかしな収集癖を直そうとする弟夫婦との関係から、ヒロインであるドリスが自己の殻を突き破るまでを描いている。最初はドリスの奇抜な個性に目が行くし、年の離れた若い青年に熱を上げる様子からはともすれば滑稽さや愚かしさ醜さみたいなものが出てきてもおかしくない。そこでもサリー・フィールドは踏ん張る。そして映画自体もまた、そんなドリスというヒロインを決して笑おうというつもりはない。彼女にまつわるコメディは多々あるものの、彼女が恋をしたりものを拾ったり人に嘲笑われる姿を面白がるということはしない節度がある。物語はちゃんと、ドリスが自己を突き破ることに注視してくれている。安心できる。あらゆる要素がドリスの内省につながっている。青年への恋も、老いらくの恋で決して実らない恋で、失敗・失態だらけの恋だけれども、その恋を通じてドリスは母親の介護で犠牲にし続けてきた自己を取り戻し、なんなら青春をもう一度取り戻そうとする。その姿は他人が見れば滑稽かもしれないけれど、ドリス本人は一生懸命で、この映画はそんなドリスの必死さにそっと寄り添う。観客もいつしかドリスの背中を押したい気持ちにさせられる。
原題は「HELLO, MY NAME IS DORIS」という。これはアルコール依存症の集会などでよく見られる挨拶「HELLO, MY NAME IS DORIS」「HI, DORIS」という掛け合いから来ているかもしれないと思う。もちろん深読みだ。しかし、まるでこの映画でドリスは積極的で能動的なカウンセリングを受けるかのように、青年に恋をし、新しいバンドの音楽を聴き、集め続けたガラクタを片付け、きれいな洋服を着る。そして妄想に漬かったような恋から一歩前へと踏み出していく。なんだかおかしなおばさんのおかしな物語だけれど、ちょっぴり元気と勇気をもらうような、そんな映画だった。老いらくの恋にフェイスブックやら何やらと新しいトピックが絡んでくるのも面白い(恋のアドバイザーが13歳の女子学生なんだから)。サリー・フィールドの愛嬌も手伝って、なんだか可愛い映画になった。
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