「ストーリーがわかっていても感動できる」LION ライオン 25年目のただいま mmkyさんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリーがわかっていても感動できる
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主人公・サルーの幼少期が丁寧に描かれていたことで、サルーに感情移入しやすかった。子役もこれ以上ないほどにかわいい。
ただその分、青年期のストーリーが早回しに感じ、多少の脳内補完が必要だった気がする。もう少しだけでも弟との関係や、養母との関係、彼女との関係を描いてもよかったのに。
全体のストーリーは見る前から分かっていたが、それでも母親との再会には感動できた。尚、それ以上に感動したのは、実は兄がサルーが迷子になった日に亡くなっていたことや、母親が彼ら兄弟を同時に失ってもずっと彼らが過ごした村でサルーの帰りを待ち続けていたということ。それらはエンディングで明かされるのだが、何か見えない力がはたらいているようなこれらの事実の衝撃はより一層涙をさそった。ストーリーで兄が重要な役割を果たしていたことにも納得。
一点残念だったのは、翻訳が戸田奈津子氏だったこと。あまりよい評判を聞かないためヒンディー語の訳など疑心暗鬼になりながら観ていた。
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