劇場公開日 2017年4月7日

  • 予告編を見る

「幸運な奇跡だったねえ〜」LION ライオン 25年目のただいま 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0幸運な奇跡だったねえ〜

2017年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

泣いてる方もいて、いい映画だと思います。

話はあらすじ紹介の通りなんだけど
前半は子役の子が見知らぬ街を彷徨うので
観ててかわいそうなシーンがあって切ないですね。

インドに限らず、途上国の子供たちは
人身売買目的の誘拐も多いそうなので、
それを思わせる描写が所々挟み込まれて胸が痛いです。
この主人公は人身売買にも会わず、
そこそこ裕福な白人家庭に引き取られ
十分な教育を受けさせてもらえて、
故郷を見つける以前にまずそこが奇跡的!

ニコール・キッドマン演じる義母の
愛情いっぱいの様子に観ていてほっと胸を撫で下ろします。
それ故、後半の大人になった主人公の逡巡がよく分かります。

自分を愛してくれた人を裏切るようなことになりはしないか?
でも彼は親の虐待などで孤児になった訳では無いので
心の中には優しい実母や、
頼もしい兄の面影が残っていて会いたい気持ちも解る。

ただ、映画的にはこのあたりちょっとダレます。
もっとグーグルを駆使するシーンが有るのかな?と思ったら、
案外あっさりと描かれていて、若干拍子抜け。
いつの間にか生活も乱れて、
大事に思っているはずの義母や彼女に心配かけてしまう。
ダメダメな義兄弟の存在もちょっと不穏な気分にさせられるし〜

ニコール・キッドマンは流石です。
大仰な「アラビアの女王」とかより、
こう言う役の方が上手い気がする。

星のナターシャ