「表層的な心地よさ」ボヤージュ・オブ・タイム SHさんの映画レビュー(感想・評価)
表層的な心地よさ
予想どおり寝た。とくに前半。
マーラーの復活とともにまさしく目を覚ましたわけだが、そこから、ああこの映画は時の旅というタイトルだったなとようやく気がついて、何となく内容もつかめてきたような感じになった。特段、内容は重要な要素となり得ていないと思うけれど─。
そもそも、ケイト・ブランシェットのナレーションということから興味を持った映画なのに、知らず知らず日本語吹き替え版を観賞してしまう始末だったし、例え英語版を見てもたいして変わらなかっただろうという内容の詩だったし、内容に関しては非常に薄いという印象だった。
実際の映像かCGかよくわからない映像は、あらゆる名曲と共に目を見張るものがあった。途中の粗い映像の意味はよく分からないけれど、これも美しい映像を引き立てる要素でしかないと捉えれば、非常にしっくりくるし、作家の意図かどうか疑問だが、この作品を完全にファッション的に捉えて観賞すると、結構心地よいものがある。だから寝てしまう。しかしそれもこの作品の恩恵だと考えれば悪くない。どんなに薄いとか言われようが、個人的には嫌いじゃない。
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