ストリート・オーケストラのレビュー・感想・評価
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実話をもとにした話なので、フィクション。言うまでもなく、偽造カード...
実話をもとにした話なので、フィクション。言うまでもなく、偽造カードを使わなくとも、入場出来る様なコンサートを開いてもらいたい。
一人の才能あるバイオリニストを見つけ出すよりも、底上げが必要。裏社会の様子を見ながら、音楽をやっても意味がない。裏社会は裏社会。悪は悪。
弦楽のためのアダージョ
げんがくのためのアダージョ
サミュエル・バーバーによる作曲
『弦楽のためのアダージョ』は、サミュエル・バーバーが作曲した弦楽合奏のための作品である。作曲者の名前をとって『バーバーのアダージョ』ないし『バーバーのアダージオ』を使うのは良いが、地獄は地獄のまま。
なんで、最後にラテン・ミュージックなのだろうか?
バグダッド・カフェ見たいなバイオリニストの黒人に惹かれて見たが、日本人好みのご都合主義な話だった。
日本の高校に吹奏楽をやる高校は多いが、管弦楽までもとなると、大変に少ない。しかも、高額所得者の通う所謂、お坊ちゃまお嬢様学校。それは弦楽器の値段が高い事とメンテナンスが大変だからだと思う。従って、この映画はブラジルの話であるので、この状況下では、ほぼ実現不可能な出来事となる。まぁ、ブラジルの事は兎も角、日本にももっと管弦楽部を持つ高校が増えてもらいたい事と、クラシックのコンサートの値段を下げてもらいたい事と、音楽家が職業として生計が成り立つ社会を作ってもらいたい。ブラジルじゃなくて日本で。
音色が良いだけの映画!!
ヴァイオリンの音色だけ良かったです。先生が教室をまとめ上げたいのか、少年犯罪を描きたいのか、どちらもとても中途半端です。邦題のストリートっぽい要素は何もなく、最後は立派なホールで演奏なので、個人的には印象に残らない映画でした。
サンパウロ州立交響楽団(OSESP)のオーディションで1音も音を出...
サンパウロ州立交響楽団(OSESP)のオーディションで1音も音を出せず落選したヴァイオリニスト、レアルチは失意の底から立ち上がるきっかけを求めてファベーラ(貧民窟)にある高校の弦楽部顧問を引き受ける。練習中にお菓子を買いに行ったりケータイで話したりと全くやる気のない部員のデタラメなスキルに頭を抱えたが、彼らのなかに微かに才能を光らせる熱心で物静かな少年サムエウを見出す。サムエウを中心に飛躍的に成長する部員達だったがある事件で悲しみのどん底に突き落とされる。
”共に学んだ全てのこと”というタイトルを冠したサンパウロのファベーラを舞台にした管弦楽版"腐ったミカンの方程式"。サンパウロの街を象徴する曇天とファベーラの醸す不穏な空気感の中で思い惑う子供達に寄り添うように奏でられるクラシックの定番曲の数々とご当地ヒップホップの対比がユニーク。ひっそりとした佇まいのラストシーンが溢れた涙で霞む中で湧き起こった場内の大喝采に驚きました。
こんばんは、チケット22枚。カードて払う、急いでくれ
映画「ストリート・オーケストラ」(セルジオ・マチャド監督)から。
「ブラジルのスラム街の子どもたちによって結成されたクラシック楽団
『エリオポリス交響楽団』誕生の実話を映画化」
この解説に、ストーリーも結末も予想がつくなぁ、と思いきや、
最後に大ドンデン返しの結末が待っていた。
偽造クレジットカード制作など、悪事を繰り返していた子どもたちが、
音楽(楽器演奏)を通じて、荒んだ心が次第に回復していく、
誰もがそう思うストーリー展開に、くさびを打ち込んだ結末かもしれない。
自分たちに音楽の素晴らしさを教えてくれた、バイオリニストの先生が、
演奏する音楽会は、もちろん高額のチケット代が必要になる。
しかし、なんとしても1度観てみたい・・その想いが強かったのか、
チケット売り場で交わされた会話が、
「こんばんは、チケット22枚。カードて払う、急いでくれ」
人間、そう簡単には変わらないし、逆に子どもたちの「したたかさ」に、
拍手を送りたくなったほど、印象に残ったシーンである。
上司の葬式の日、翌日からの意識改革を堅く誓った役場職員らが、
実は、翌日に職場に戻れば、また同じ仕事ぶりに逆戻りしてしまう、
そんな人間の心の弱さ、したたかさを描いた、
映画「生きる」(黒澤明監督)のラストシーンと似ていた。
実話だからこそ、この後のスラム街の子どもたちの様子が気になるなぁ。
いろいろ足りない
もっと泣けていいと思って、泣きに行くつもりでいたら、ドライな表現で全然そうはならなかった。
主人公が、元から高い才能の持ち主なのはいいとして、特に音楽にそれほど情熱や感動があるように描かれていなかった。水曜日しか授業がないようであったが、他の曜日は何をしていたのだろう。楽団に合格した後も両立が本当にできないのか疑問であった。ちょっと頑張るとか調整すればなんとかなりそうに思う。
生徒とのふれあいが少ない。どうやって音楽に気持ちを向けさせたのか大して描かれていなかった。ギャングに襲われて撃退させたとのエピソードくらいのものだった。輪になってアドリブ演奏していたけどだいぶ上達した後だった。
最後の演奏会は、てっきり重要なコンクールなのかと思っていたら自主演奏会みたいで、それなら本当に楽団と両立できるじゃんと思った。演奏会での客の表情などが一切なく、観客に受けているのか不明だった。
実話を元にしているとの事であったが、生徒が警察に撃たれて死んだのも実話なのだろうか。
スラムの感じはよかった。行ってみたい。
映画より、バラエティの再現ビデオで見た方が感動しそうだった。
音楽の力とブラジルのパッション
楽曲と楽器と演奏者が創る一回限りの芸術に、人を変える力がある。
そのことを直接的ではなく伝えている映画と思った。クラシックの普遍性?のようなものを感じた。
VRとサムエルがセッションしているシーンには、ブラジル音楽がクラシックと一緒に響いていてとても良かった。このシーンの音楽だけで私はこの映画観て良かったと思いました。
苦しみが深いと救いも近い…と良いのですが。単純な救いになっていない所もハリウッド的ではなく、好きです。
音楽による救済
実話ベース(ファヴェーラでの暴動は事実だが)てわけでもなく、どうしてこういう本にしたのかがよくわからない。邦題も相変わらずミスリードしているように思う。原題は「Tudo Que Aprendemos Juntos」(我々が一緒に学んだすべて)、英題は「The Violin Teacher」だし。これは制作側の責任ではないが。
どうせなら子供視点でエル・システマに絞った主題であった方が‥とは思う。主人公のドラマがイマイチ弱く感じたので。教えてる立場のはずが逆に学ばされた、ていうことなんだけど彼の場合は子供達のような環境が問題ではなく内なる弱さに起因する問題。そういう彼にあれほど子供たちが慕う理由付けが薄いのも残念。
これ撮ってるときと仕上がったときでは違う作品になってるんじゃないかと疑いたくなるなあ。ただ最後に子供たちがコンサートのチケットをカードで買うシーンは好きだな。したたかでたくましい。
音楽の素晴らしさとスラムの現実
プロ奏者を目指すもなかなかうまくいかず、とりあえず仲間から紹介してもらった仕事であるスラムの子供達の楽器の先生の仕事を始める主人公。
全くやる気の見えない子どもたちに相手に奮闘するが、子どもたちと触れ合う中でスラムの中での彼らの酷い暮らし、まさに夢も希望もないような暮らしを知っていき、この仕事に真摯に取り組み始める。
それぞれが自分のパートを全うしないと成り立たない合奏。その中でこれまで目標も何もなかった子どもたちが本気で打ち込み始める姿と、その上達に感動しました。
後半でとても辛い事件が起きます。どちらかというと感動よりも、スラムの辛い現実が浮き出る作品だと思いますが、見て良かったと素直に思える映画でした。
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