彼らが本気で編むときは、のレビュー・感想・評価
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心がほっこりするシーン
心優しいりんこさん
この難しいテーマを心優しくほっこりと描いた映画で良かったけど。
小池栄子は金持ちの偏見丸出しでまあいいとしても、看護師と児童相談所は理解示してほしいなぁ
それとエンディングが
納得いかないわ
母の愛
母の愛を知らないトモは、虐められている同級生に冷たく、リンコを偏見の目で見ている。でも、リンコの母親やリンコ自身と接するにつれて、本当の母親の愛を知る。
編み終わったら戸籍も変えて完全に女性になるリンコ。編むことは家族になる為の共同作業のよう。
しかし、出てくる全ての男が、どこか抜けてるのは100%女性目線だからかな?生田斗真の所作は丁寧で綺麗だった。
やっと
日本のメジャー作品でLGBTを大々的に扱う作品は、今作がほぼ初めてではないでしょうか。個人的には、やっとって感じです。大衆向けに作られている娯楽作品なので、大して嫌な事も起こらず楽しく鑑賞できます。
気になった点は、リンコさんとヒロミを比較、対立させたままにしてしまったところ。そこを回収しないと、母親は良い母親でなくてはいけないという固定観念を強めてしまい、かえってジェンダーを固定化してしまうのではないでしょうか。日本は母性神話が強いのでなかなか難しいとは思いますが、女性監督だけに惜しかったです。そうは言っても、疲れて帰宅した日に普通に楽しめました。
カタチなんて、あとから合わせればいい
2020年3月29日
#彼らが本気で編むときは、鑑賞
元男性のトランスジェンダーの女性、その彼、彼の姪っ子の三人のお話。
#生田斗真 が難しい役を丁寧に演じていた。#桐谷健太 もおっとりとした役柄は珍しいけど頑張ってた。悪役として、#小池栄子 も #ミムラ もいい演技してた。
しみじみいい映画。
生田斗真が女だった
背中が女。
歩いてる姿が女。
自転車漕いでる姿も女だったから、「本気やなぁ」と感心した。
こういった作品が出てくる事が増え始め、長い年月を経た運動でこの問題がまともに取り上げられ始めた事を実感した。
実際にトランスジェンダーの問題は難しい。
マキオのような感覚を持つのに抵抗がある人は多い故に、理解を得るには時間が掛かる。
道半ばの人権問題であるが故に自分ならどうする?と考えてしまう。
直接関わりがないとこの判断はしかねるし、現実にソコに居たとしたら…。
下衆な事を言えば、美男美女なら多少は違うのだろうとは思う。
しかし、眉目秀麗の人ばかりではないし、逆の様相を持つ人の方が多いだろう。
差別はしたくないが区別してしまいそうな自分に悲しくなった。
複雑である母と娘の関係性
結局は自分を捨てた実母を選ぶというラストで終わるけれど、子供のほうが母親の生い立ちを理解した上で母を捨てられなかったというように見えた。母親は自分の親から全く愛情を感じられずに育ったことで自分の子供に対してもどう育てたらいいのかわからないというように描かれているが、この子は実母からすべてを受容されて一番難しい思春期の時期を過ごせたリンコから理想の母親像を見せてもらえたことで、母と娘の葛藤の連鎖から解き放たれたという前向きなラストであったと思う。個人的にはおそらくまたしばらくしたら、母親は恋に生きるであろうからリンコの元に戻ってくるのではないかと予測して自分を納得させている。
ちんこの煩悩は108つ
最近、LGBTという言葉を目にすることが多くなり、ほとんどが性差別ヘイト撤廃という動きが強くなってるように思われます。母子家庭に育つ小学校5年のトモ(柿原りんか)の母ヒロミ(ミムラ)が男を追いかけて家出してしまったために、トモは叔父のマキオ(桐谷健太)の家に居候することになった。今までと違っていたのはトランスジェンダーのリンコ(生田斗真)と同棲していたことだった・・・
まだ男と女の違いさえハッキリ理解していない小学生にトランスジェンダーを理解するのは難しいだろう。トモは最初は嫌悪感を示すものの、リンコの作る料理が美味しかったことや、次第に愛情を注いでくれることで、徐々に信頼を寄せていく。その姿にリンコも愛おしさを覚え始めたのだった。リンコとマキオの出会いは、リンコが介護士として働く老人ホームでマキオの母(りりィ)を献身的に介護する姿にマキオが一目惚れしたためだった。介護問題も提起しているようであるが、ここらはちょっと物足りない(ギャグにしかなっていない)。
LGBTの問題を深く掘り下げるつもりはないが、トモの同級生でもあるカイ(込江海翔)も6年男子の大野先輩が好きだという設定であり、大人目線では語れないほど、子どもには違和感のあるものに違いない。カイは黒板に“ホモ”だと書かれ嫌がらせを受けているし、トモもリンコと一緒にいるところを目撃され同じように嫌がらせを受ける。これはまだ5年生であるためか、イジメにまでは発展しなさそうだ。むしろ大人の方が偏見が強いのだ。この辺りは小池栄子の演技がナイス!
リンコは性転換手術は受けてはいるものの、戸籍上は男。保険証も男なので、病院でのやり取りにも心揺さぶられます。母性愛がテーマでもあり、編み物をするということで優しさがアップする素敵な映画。生田斗真が女性に見えてくるから不思議だ・・・
【優しさに満ちたトランスジェンダー、リンコと恋人のマキオと孤独な小学生トモの心寄せあう、温かき生活を描き出す。荻上直子監督の慧眼と勇気に敬服した作品でもある。】
ー 邦画でLGBTをテーマに大手商業ベースで制作し、公開された記念すべき作品。ー
・苦々しい思い出として、公開前にも関わらず、ある映画サイトで異常に低い得点が大量に投稿されていたことを思い出す・・。
・荻上直子監督の
「アメリカに住んでいた時はLBGTの人たちが普通に暮らしていたのに、日本に戻るとそういう風景を殆ど観ないことから、この映画を着想した。」
という言葉は今でも覚えている。
《登場人物》
・リンコ(生田斗真:ビックリするくらいの美しさである・・)
女性への性別適合手術を受けたトランスジェンダー。
様々な偏見から守ってくれた母フミコ(田中美佐子)の深い愛の下、介護士として働く強い意志の有る慈悲深い女性。編み物が心を癒すアイテム。料理が見た目も含めとても上手。(彼女が作るお弁当がとても美味しそう。荻上組であるから、制作は、フード・スタイリスト 飯島奈美さん。そりゃ、美味しいよね、桐谷さん。)
・マキオ(桐谷健太:心優しき男を演じても天下一品である。)
母、サユリを介護するリンコの姿に一目ぼれする読書好きの男。姉、ヒロミとのほろ苦い過去を抱える。
・トモ(柿原リンカ)
母、ヒロミと二人暮らしの芯の強い小学生。ある日、ヒロミは男と姿を消してしまい、叔父マキオを頼る・・。
3人の不思議な同居生活は、安寧で、リンコの作る食事は美味しく、トモも優しいリンコに安らぎを覚え、信頼を寄せていく・・。
が、彼女達が生活する姿を誰もが好意的に見てくれている訳ではなく・・。
元号が変わった日本(特に行政システム)は今作公開時より、どこまで彼女達に対する見方、対応の仕方が変わったのだろうか?
<今作品を令和の日本でもう一度劇場公開したらどうだろう、と真剣に思う今日この頃である。>
<2017年2月25日 劇場にて鑑賞>
全世界の子供を守りたくなる映画
序盤から最後まで泣きっぱなしでした。
でも、所々でほっこりするところもあって、
観た後は、誰かに優しくしたくなるような、
そんな気持ちになりました。
観終わった後にここのレビューを読みましたが、
あぁ、確かに。と思う文章が沢山あって、
良い評価にしても悪い評価にしても、色んなことを考えるきっかけになる良い映画だったと思います。
ビールを発明した人にノーベル賞をあげたい
“どんなにひどい人でも子供は親を慕う”
子供は親を選ぶことができない残酷さ
いくら愛情が深くても血の繋がりには勝てない残酷さ
この2つをエグめに突き刺す作品。
最大級のバッドエンドであろう。
トモちゃんは本当に強い子。
辛いことがあったらいつでも帰っておいで
って言っちゃう。
彼らが本気で編む時は、
苦しい現実が立ちはだかっている時。
それを乗り越えて、人は成長できる。
編み物…
ラストの贈り物で涙がぽろぽろ。あれがあればどんな困難だってやり過ごせると思った。
母親がたくさん出てくる。
冒頭の、コンビニのおにぎり。
そして、食卓一杯に並べられた食事。
その流れに心が満たされていく。
さすが『かもめ食堂』の監督、と気分よく見始めたが、
途中から、すごく苦しくなった。
リンコの、良妻・良母ぶり。
それに比して描かれる、トモの母のダメっぷり。
生田氏の”女”らしく見せようという演技・演出?
ぶりっこのような仕草。
微妙にあっていない乙女チックなフリフリのファッション(今時、もっとリンコにあったスタイルの女性服があるはずなのに)。
”優しさ”が強調される性格。
”女”なら、”母親”ならこうあるべきが押し付けられてくる。
ジェンダーが押し付けられてくる。
何だそれ?
”男らしく””女らしく””夫婦とは異性であるべき”とか、たくさんの”こうあるべき”に苦しめられたであろう人が出てくるのに、意外に散りばめられている監督のメッセージ:”こうあるべき”。
それでも、リンコのぶりっ子なふるまいの中に、意外と男っぽい言い回しとかが出てきて、ほっとする。女にだってガサツな面やハンサムな面があったっていいじゃないか。
特に、後半の一人で悩んでいる場面。女である面と男である面が交差して、”人間”としての面が出ていて美しい。やっと素のリンコに触れられた気がした。
そして編み物。
女の恨みの象徴であり、
母の思いやりの象徴であり、
煩悩の象徴。
煩悩の象徴は昇華される。その場面のリンコもとてもきれい。
だからこそ、この後、リンコとマキオの家が編み物で埋め尽くされないことを願う。
と、映画全体ではしっくりこないが、
女とか男とかと関係なく、リンコの、トモとの心の距離感の詰め方が好き。痛みに寄り添える高貴なる魂に癒される。
『スイミー』小学校低学年の教科書にも載っている話。学芸会でも演じさせられるような教材。
こんな世界がすればいい。お互いの特徴を活かしあいながら生きていける世界が。
母であろうと、叔母であろうと、児相の職員であろうと、友であろうと、
私の生き方を尊重して、見守ってくれている存在があれば、生きていけるんだ。
トモの選択がそう言っている気がした。
トモを演じた子役がいい。類型が多くて平板に流れるこの映画に、トモの自然な演技が命を吹き込んだ。
㊟
「性」の話を一緒にできない親子は、一緒に見ると慌てることになる。性的な場面はないが、びっくりするような性のネタ・言葉がたくさん飛び交っているから。この映画をきっかけに、話ができるようになるといいけれど。
(自治体のトーク付き上映会にて鑑賞)
優しさと愛で溢れてる
トランスジェンダーについて描いた作品。
と、一言では言い表せないとても繊細で複雑、だけど明るくふんわりした優しい雰囲気に包まれてました。
リンコにはマキオと言う彼がいて、彼女の全てを受け入れてくれる。そして、そこにトモと言うマキオの姪がやってくる。そこから彼女らの生活が始まり、日常に変化が訪れる。
理解されない周りのリアルな心情も描かれていて、優しさだけではないです。
周りの反応ややり場がなく悔しい気持ちになったときリンコは、編み物をして心を落ち着かせる。この編み物には思いが込められて、作品の中で大事なキーポイントとなっている。
リンコ役の生田君、難しい役柄だと思いますが、とても素敵で細かい仕草、話し方が綺麗でした。周りの役者の方々も素晴らしく、すんなりと作品に浸れて、全く違和感なく観れました。
凄く胸が苦しくなりましたが、同時に心温まる話です。
周りの人に薦めたいと思う映画です。
LGBTの作品って重くなりがちだけど、これは途中途中笑える要素や明...
LGBTの作品って重くなりがちだけど、これは途中途中笑える要素や明るい感じもあって、考えさせられるけどブルーな気持ちになりすぎず、色んな世代に観てもらいたいなと思える作品でした。
彼らが本気で編むときは
差別や偏見に立ち向かう時である。主人公の生活を通して、現代社会にはびこる性的少数者への差別や偏見、性別変更や結婚の問題を描いている。正しい知識を持ち、よき理解者がいてこそ性的少数者は社会で安心して生きていける。もしかしたら、自分が性的少数者だったかもしれないし、自分の子どもがそうかもしれない。時々笑える場面もあるが、映画のテーマは一貫していて非常に考えさせられる映画だった。
田中美佐子の子どもへの接し方に大いに学びたい。
ちょっと羽目を外して欲しかったかな、小さくまとまりすぎてる
CMにすごく興味をそそられて観ました。感想は、、ああ、バッドエンドかあ。と思ったのです。
設定が面白いんですが、盛り上がりがない、演出がチープ、なんか先が読める、ともちゃんがかわいい、トランスジェンダーであるリンコさんの心の揺らぎとかが見えない、話がよくとぶ、などなど。
私が一番期待したのは登場人物たちの気持ちの揺れ動きですがあまり演出に力を入れてないのかな、繊細に伝わって来ずなんだか期待はずれだったかも。
救いはある
一回与えられた愛はなくならない。
リンコさんが最後にトモに贈ったプレゼントはリンコさんがお母さんにもらった愛と同じものだった。
リンコさんはトモのお母さんにはなれなかったけど、自身に注がれた愛をトモに贈ることができた。
トモのお母さんは、今後もトモを残して失踪したり、もっとずっとひどいことをするかもしれない。
トモはこれからも辛いことに立ち向かわなければならなないのだろう。
でも、一人になっても途方に暮れても、トモにはリンコさんが与えたくれた愛がある。
誰かに愛を注いでもらえたという経験はトモの財産になったと思う。
これからのトモをずっと支えられるものをリンコさんはくれたのだ。
だから、救いはあるのだと思う。
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